第241号 2001年5月15日付


    機関紙「大阪市労組」に掲載した記事を紹介します

1面の記事
☆告知板
   5/16 大阪争議支援総行動
   5/16 勤労協学習大集会
   5/17 市労組連第12回定期大会
   5/23 市労組第5回中央委員会
   5/23 新入職員歓迎市労組ボウリング大会
   5/24 自治労連第22回中央委員会
   5/25 市労組オレンジセミナー第6回講座
   5/25 2001連合通信西日本セミナー
   5/26 機関紙協会大阪第53回定期総会


    
☆第72回大阪メーデー
  核も基地もない日本を! くらしと雇用守る政治を!
  国民・労働者が主人公の21世紀へ扉を開こう

 大阪メーデーには府下で50000人が参加

  5月1日、大阪市北区の扇町公園で開かれた第72回メーデーには、大阪市内を中心にして25000人の労働者・市民が参加しました。大阪府下では15ヶ所で25000人が参加する地域メーデーも開かれ、のべ5万人が参加しました。集会やデモ行進で、メーデーの積極的な歴史と伝統を受け継ぎ、「働くものの団結で生活と権利を守り、平和と民主主義、中立の日本をめざそう」と、21世紀最初のメーデーを労働者と労働組合、広範な民主勢力の共同によって大きく成功させました。


 大阪で40万人の失業者と自営業者の新たな危機

 いま、戦後最悪・最長の不況のもとで失業者が318万人を越えています。そのうちの3分の1にあたる95万人がリストラによって仕事を奪われ、この大阪でも40万人近い労働者が失業に追い込まれています。自営業者においても自殺者や自己破産、倒産・転廃業が多発し、労働者や国民のくらしと雇用、営業は新たな危機に直面しています。
 21世紀初頭の今春闘では、全労連、連合の二大ナショナルセンターがはじめて「賃金の底上げ」、「サービス残業の根絶」、「解雇規制」の課題で一致した春闘要求を掲げました。これまでの運動の力で4月6日には政府、厚生労働省から「サービス残業解消にむけた通達」を出させ、不払い残業の規制に対する運動への確信と展望がかつてなく広がっています。


 参議院選挙で政治・経済の流れを変えよう

 メーデー参加者は、この第72回メーデーの成功を出発点として、自公保政権の悪政阻止、参議院選挙で国民本位の政治と経済に流れを変えるたたかいに意気高くがんばる決意を固め、集会後3コースに分かれ、市労組は色とりどりの風船を片手に、解散地点の天満橋まで、各支部や分会の組合員がさまざまな横断幕などを掲げて、力いっぱいのシュプレヒコールをしながら、元気よくデモ行進しました。


☆おおさか憲法まつり2001

憲法調査会による
 「日本国憲法のこころ」の骨抜きは許さない

    5月3日 エルおおさか・エルシアター
 今年は、日本国憲法が施行されて54回目にあたります。
 日本国憲法は、国家権力が国民の権利・自由を侵害してはならないこと、紛争が起きても武力に頼らず話し合いで解決すること、国の政治のあり方を決めるのは国民自身であることを定めています。しかし、昨年つくられた憲法調査会は、これらの「日本国憲法のこころ」を骨抜きにしようとするための大きな一歩です。この数年次々と行われた労働法制の改悪、戦争協力法の制定、小選挙区制の実施、盗聴法と日の丸・君が代の制定、教科書検定の運用は、教育基本法や憲法9条そのものを変えようとする動きと結びついています。
 こういった現実に茫然と流されないために、21世紀のはじめにみんなで「日本国憲法のこころ」の意味を考えたいという思いで、今年の「おおさか憲法まつり2001」が開催されました。
 エルおおさかの会場では、創作劇「ともに希望を語るとき」、子どもの権利条約をテーマとした、子どもと大人による合唱組曲「ボクたちのさがしもの」、「激論・憲法──どうする9条?どうなる憲法?」など、盛りだくさんに催しがあり、平和憲法の大切さを実感しました。最後には、大阪憲法会議幹事長の足立英郎さんのあいさつで締め括られ、参加者は「平和」の意味をかみしめました。


☆コラム「中之島」
▼公明党の大阪市議が「生活相談に来た女性に暴行をはたらいた」とセクハラ提訴され辞職した。自民党や公明党の悪政で市民の生活・営業が深刻です。与党である公明党の力を借りようと相談する市民の気持ちはわかる。それを逆手にとってこうした事件が起きたとしたらとんでもないことです。▼ところで、いま大阪府下はもとより全国各地で評判の悪い自民党にかわって公明党が他の党に対するウソ八百の悪口を書いた謀略ビラをまいて自民党の悪政の仲間入りしたことをごまかそうとしています。国民に責任を負う政党なら国民・市民の要求について自分の党の責任ある政策を書けばよい▼KSDの問題でも中小企業の共済掛け金をワイロの財源に政党・政治家を買収したものでした。KSDは、その他に広告料といって政党にお金を渡す方法もとっていましたが、この方法でKSDの応援を受けていたのが自民党と公明党です。事件で表面化して広告を打ち切っていますが、「広告料だから」では共済掛け金を払いつづけてきた中小業者の人たちの気持ちは納まらないのでは▼「市民が主人公」の市政、「国民が主人公」の政治で希望のもてる二十一世紀は共通の願いです。真実と道理で市政や日本の政治を大いに語り、一歩一歩であってもみんなの合意でより良い方向に進めていくことが何よりも大切では。


2面の記事
☆大阪自治労連単組役員集中講座開催 4月27〜28日
 
有意義な6つの講義で 明日からの奮闘を誓い合った仲間たち
 第1講義は、「労働組合とは何か──自治体労働者論を中心に」と題して、講師は関西勤労者教育協会(以下勤労協)副会長の猿橋真さん。猿橋さんは、日本の労働組合の誕生の経過を述べ、労働組合の基本的性格・基本的任務・闘争戦術の基本について詳しく説明しました。また、自治体労働者と自治体労働組合の役割を明らかにするとともに、地方自治体をめぐる最近の情勢や自治体労働者にたいする攻撃の激化について具体的に述べ、「行政論」と「運動論」の区別と関連を明確にし、いっそうそれを発展させることが重要と結びました。
 第2講義は、「労働組合運動の歴史と伝統」と題して、講師は第1講義と同じく猿橋真さん。猿橋さんは、この講義の中で特に、「21世紀を迎えたあらたな労働組合の状況」について、「長期の不況のもと、深刻な失業・雇用問題、賃下げ、長時間過密労働、サービス残業の拡大のもと、『連合』傘下の民間大企業労働者のなかにも一定の変化が生まれ、労働組合運動は今あらたな転機を迎えている」としました。そして、「一致できる要求にもとづく共同の発展にいっそう努力しよう」と強調しました。
 第3講義は、「労働組合の組織とたたかい方」と題して、講師は勤労協会長の吉井清文さん。吉井さんは、まず「古典」をひもとき、基本を押さえることから始め、「労働者、組合員に人間の根源を問うこと」が今重要であることを強調し、「たたかいにメリットがない状態、封じこめの形はどうなっているか、展望はなにか」を解き明かしました。そして、労働組合運動の、学習・教育・宣伝・団結について具体論を述べました。
 第4講義は、「賃金とはなにか」と題して、講師は勤労協常任理事の中田進さん。中田さんは、賃金論の基本を再度しっかりと学習をする必要性を訴え、「労働力と労働のちがい」や「労働力という商品の価値」について整理しました。そして、資本主義社会における「賃金形態とその役割」について述べ、「搾取」について明らかにしました。今後の賃金闘争の基本方向とその前進について講義をすすめ、成績主義賃金など政府・独占の低賃金政策を厳しく批判しました。
 第5講座は、「民主主義・平和のたたかい」と題して、講師は勤労協常任理事の槙野理啓さん。槙野さんは、日本はどういう国なのかという観点で、「なぜ日本は、低賃金・長時間労働があたりまえとなっているのか」「なぜ日本は、賃金格差・女性差別・人権無視がまかりとおるのか」「なぜ日本の大企業の組合は、ストライキをたたかわず、会社の旗振りをするのか」「なぜ日本の労働者は、会社と組合のいいなりになっていて、おとなしいのか」「なぜ日本の政府は、国民には劣悪な状態を押し付けながら、アメリカに対しては弱腰なのか」「なぜ日本の国民は、憲法で保障されているのに、主権者らしくふるまえないのか」と、問いかけました。そして、民主主義とはなにかについて詳しく説明しました。さらに槙野さんは、21世紀を国民が主人公の世紀にするために、民主主義を発展させようと締めくくりました。
 第6講義は、「労働戦線の統一と政治革新」と題して、全国労働者教育協会会長の辻岡靖仁さん。辻岡さんは、労働戦線統一とは、労働組合の行動と組織を統一していくことと、さまざまな労働組合と共同の推進をはかることであるとして、1997年以後、全労連と労働者・労働組合、国民諸階層との「対話と共同」が発展してきたことを述べました。また、職場・地域からの労働者の切実な要求実現のたたかいをすすめるとともに、労働戦線の統一と政治革新や革新3目標に基づく革新統一戦線の発展をめざして、たたかいを一層つよめようと呼びかけました。


☆第16回自治労連全国教宣活動交流集会 5月11〜12日

 新世紀にさらに広がれ
  機関紙宣伝活動のつどい2001


 日常の労働組合活動の要ともいえる教宣活動、とくに機関紙・宣伝活動は、20世紀の労働組合運動のなかで大きな役割を果たしてきました。特に自治労連結成後の、この間の様々なたたかいとともに、職場の団結と要求を広げる上で、教宣活動は大きな力を発揮してきました。
 教宣活動、機関紙・宣伝活動の経験を交流し、共通の課題や問題を論議し深める場として、自治労連主催の、第16回全国教宣活動交流集会が、岩手県盛岡市で開催され、市労組からは、本部の教宣局長の江川信雄さん、西淀川区役所支部の田村進さんの2人が参加しました。
 集会では、基調報告「20世紀から学び引き継ぐ21世紀の機関紙・宣伝活動の展望」を受け、職場からの機関紙活動の実践報告。記念講演では、サンデー毎日編集長の肇さんが北村「21世紀のジャーナリズムと労働組合機関紙」について話しました。さらに、3つの分科会と「日刊紙サミット2001」が参加者の熱気にあふれる中で開かれ、交流集会は成功裏に終了しました。
 

☆市労組レーダー
あなたもいっしょにみてみませんか青年劇場「真珠の首飾り」

 わずか1週間で草案を作成したGHQ民政局員たちがいました。ジャズの名曲にのせて描く日本国憲法誕生の舞台裏。作・演出のジェームス三木さんから「大阪のみなさんへ」と、次のメッセージが届きました。「立場を越えて、多くの人に見て欲しい。世界の憲法の良いところを集めて作られたのが日本国憲法です。民主主義も女性の権利も、人権も、この憲法で初めて日本国民にプレゼントされたものです。護憲派の人だけでなく、改憲派の人にもぜひ見てもらって、一緒に考えて行きたいですね」

 ○日時 5月22日(火)・23日(水) 18:00開場 18:30開演
 ○場所 森之宮ピロティホール
 ○チケット 一般:4500円 小・中・高学生:2500円
            保育・学童保育も用意しています(要予約)
 ○当日座席指定

安全衛生基礎講座が始まります

 大阪労働健康安全センター主催の「第8回安全衛生基礎講座」が始まります。安全と健康な職場を作ろうと毎年この講座は好評なうちに開催されています。6回の講座となっていますが全講座通し、1講座のみの受講など選択も可能です。職場の労働条件・作業環境・作業管理・労(公)災の補償など詳しく学びます。ぜひ参加してください。申し込みは市労組本部労働安全部の山野まで、ご連絡ください。

日程
5月22日(火) 「過去・現代の働く人の職業病から学ぶ」 
         講師 水野 弘医師(元大阪府勤労者健康サービス所長)
5月29日(火) 「労働による疲労とストレス」
         講師 梶山方忠医師(労働医学研究所所長)
6月5日(火)  「働くもののメンタルヘルス」
         講師 千古吉孝医師(東神戸病院精神神経科)
6月13日(水) 「労災補償制度の仕組み、申請・認定基準」
         講師 竹林 隆氏(全労働大阪基準支部副執行委員長)
6月19日(火) 「労働安全衛生法のABC」
         講師 丹野 弘氏(全労働大阪基準支部副執行委員長)
6月27日(水) 「職業における健康診断と点検調査活動」
         講師 重田博正氏(大阪民医連社会医学研究所主任研究員)

働くものの未来を学ぶ関西労働学校が始まります

 138期の関西労働学校が始まります。各教室(コース)共通の入学式が、アピオ大阪で5月30日で行なわれます。今回の各教室は、総合教室、労働組合基礎教室、働くものの哲学教室、社会発展教室、働くものの経済学教室です。さらに、大阪府下では堺市、門真市、池田市、吹田市でも開催されます。日時や場所、受講料など詳しいことは、市労組本部教育学習部の石水まで、お問い合わせください。

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