第253号 2001年12月1日付


    機関紙「大阪市労組」に掲載した記事を紹介します

1面の記事
☆告知板
   12/3 「サービス残業撤廃・働くルール署名」学習会
   12/4 学習会「小泉構造改革で医療はどうなる」
   12/6 全労連国民春闘討論集会(〜7)
   12/8 大阪母親連絡会「赤紙宣伝行動」
   12/12 自治労連国民春闘討論集会(〜13)
   12/14 臨時的任用保育士交流会
   12/14 第18回大阪市職員とOBによるまいど展(〜19)
   12/14 衛都連結成55周年記念集会
   12/15 自治労連青年労働学校(〜17)


☆2001年賃金確定・年末一時金闘争終結

 たたかいは公務員制度改悪反対、そして2002年春闘へ
ヤマ場に行なわれた市労組連単組役員集会
 2001年賃金確定・年末一時金闘争は、11月21日から22日にかけてヤマ場を迎え、市側から一定の回答を引出しました。この間、市労組・市労組連は、春闘期からの賃金底上げ・大幅賃上げ要求、重点要求、年末一時金要求を掲げて全力をあげてたたかい、ヤマ場に向けては、幹部集会、団体交渉、徹宵体制での三役折衝と精力的なとりくみを行なってきました。引き続き、さらに残された課題についてのとりくみをすすめるとともに、正念場を迎える「公務員制度改悪」反対のとりくみに全力をあげてたたかい、要求大アンケート、働くルール署名など!2002年春闘に向けたとりくみをすすめていきます。


ヤマ場に向けて多様なとりくみを展開

賃金確定・年末一時金闘争についての経過を承認した市労組第2回臨時中央委員会 2001年賃金確定・年末一時金闘争は、大阪市人事委員会勧告・報告が、昨年に続いた俸給表の改定見送り、諸手当の改定見送り、一時金3年連続削減という中でのたたかいとなりました。10月18日の年末一時金要求の申し入れ後、10月23日には市労組連学習決起集会、11月7日、15日と2回の市労組連決起集会を行うなどとりくみを強め、一方では市労組連としての団体交渉を精力的にすすめてきました。最大のヤマ場を迎えた21日には、市労組連単組役員集会を開催しつつ、三役折衝をはじめ多様なとりくみを展開してきました。その結果、22日未明に、市側より「厳しい状況の中での最終の具体回答」であるとの表明のもと「本年の給料改定については、給料表・諸手当の改定を見送ることとし、本市人事委員会による公民較差(0.03%)に見合った年額相当額を、暫定的な一時金(特例一時金)として支給する」などの回答を得ました。また、昨年来の全国的な状況を背景に全面的な改悪姿勢を露骨に示してきた、55歳昇給停止・初任給基準そして一時金の成績率問題のいわゆる3課題については、今次確定闘争では改悪させることなく攻撃を跳ね返すことができました。

不満は残るが今季闘争の到達点として各単組討議に

この間の交渉経過を報告する中山書記次長 こうした結果を受け市労組連は、執行委員会を開催し、市側回答について協議を行い、三役折衝内容を確認するとともに、不満は残るものの今季闘争の到達点として市側回答を各単組討議に付すこととしてきました。市労組は、28日に第2回臨時中央委員会を開催し、この間の賃金確定・年末一時金闘争の経過について承認しました。


正念場を迎える政府の「公務員制度改革」

 政府の行政改革推進事務局は11月6日、「公務員制度改革」の柱となる「行政職に関する新人事制度の原案」を明らかにしました。この新人事制度の原案は、行政改革推進本部が6月に決定した「公務員制度改革の基本設計」をもとに、国家公務員の一般行政職を念頭に置いた「新たな人事制度」の案として提示したものです。行政改革推進事務局は、今後、「行政職に関する新人事制度の原案」のほか、「官民交流及び再就職についての基本的考え方」などを明らかにしたうえで、12月早々にも「公務員制度改革大綱」(仮称)を決定する作業を急ピッチですすめており、「公務員制度改革」の動向は、重要な段階を迎えています。
 自治労連は、引き続き「特権的な官僚制度を廃止すること」「政官財の癒着・腐敗を温存する天下りを廃止すること」「公務労働者の労働基本権を確立すること」「全体の奉仕者として、協力して職務にあたることのできる公平・公正な人事制度を確立すること」「地方自治の本旨を基本とした地方公務員制度の改革」など、「国民・住民とともに歩む民主的な公務員制度の確立」をめざして奮闘し、当面、11月下旬の「公務員制度改革大綱」策定のヤマ場にむけ、中央行動や、全ての単組が、自治体当局への交渉を通じ、政府への上申書闘争を強めること、「公務員制度改革」を国民的な議論へ発展させるために、職場・地域での学習、住民への宣伝・対話をすすめるなどのとりくみに、全力をあげることを呼びかけています。

<市側回答>
1.2001賃金確定について
「本年の給料改定については、給料表・諸手当の改定を見送ることとし、本市人事委員会による公民較差(0.03%)に見合った年額相当額を、暫定的な一時金(特例一時金)として支給する。なお、支給方法については引き続き協議する。」

2.期末・勤勉手当について
「年末手当は、期末手当1.6月分、勤勉手当0.55月分、合計2.15月分を12月10日(月)に支給する。なお、年末手当における期末手当の支給月数を0.05月分引き下げ、年度末手当時に調整する。」

3.職業生活と家庭生活の両立支援策について
「職業生活と家庭生活の両立支援策については、実態に即した職場環境の整備に向け、引き続き国や他都市の動向に注視しつつ検討を行なう。」


☆コラム「中之島」
▼国内に狂牛病が発生してから鶴橋に数軒ある焼き肉屋の前を通りかかると、つい店内の様子に目が行ってしまう。むろん客足は少ない。気の毒なことだと思うものの、私も最近はこの種の店にも行かないし、そもそも牛肉をほとんど口にしていない▼外国産の牛肉は早くから危機管理が行き届いていたから安全なはずなのだが、その気になれないのである。国産牛に関しても、坂口厚労大臣と武部農水大臣が二人そろって安全官言を出した矢先に二頭目が見つかった。どうもこの国の大臣のお墨付きは信じられない。ほんとうに国産牛の骨などを使ったコンソメやカレールーなどの加工食品も安全といえるのだろうか▼小泉首相は「この牛は市場に出ないということは分かってもらわなければならない。不安を掻き立てるような風評被害がないようにしないと」と語ったが風評が風評を呼んで、国民はこぞって疑心暗鬼におちいっている。要するに省庁や官僚は、国民に真実を伝え、その安全を守ることよりも自己のメンツや利権のほうを最優先しているのではないか、と国民は疑っているのである▼近いととろでは、旧厚生省官僚の天下り先、ミドリ十字社によるHIV入り非加熱製剤の垂れ流し、古くは太平洋戦争中の大本営発表のウソにまみれた戦局報道などが、すぐに想起されよう▼この国には官僚を優先し、しばしば国民を見捨てる体質がいまだに残っている。


2面の記事
☆許すな!医療・社会保障改悪
11・17近畿医療改悪反対決起集会に7200人

「命削る構造改革」は“いたみ”でなく“いじめ”だ

 「いのちとくらしを守る医療を」と、11月17日に「許すな!医療・社会保障改悪 11・17近畿医療改悪反対決起集会」が開かれ、会場の扇町公園には近畿2府4県の医療関係者や老人クラブ、労働組合、民主団体などから7200人が参加。会場は、「待った!改悪反対」「病気で痛み、負担増で激痛!」などが書かれたプラカードやゼッケン、横断幕やのぼり、組合旗などが林立し、小泉内閣の医療・社会福祉の切捨て・大改悪への怒りが渦巻きました。
 主催者を代表してあいさつにたった実行委員長の平井正也・大阪社会保障推進協議会会長は「小泉首相の『聖域なき構造改革』という暴力にひるまず、国民の大多数と共同して、医療・社会保障を守るたたかいをすすめよう」と呼びかけました。
 各地の代表からは、「誰もが安心して生き生き暮らせるよう、力を合わせてがんばろう」(滋賀県民医連)、「小泉内閣の悪政に近畿からたたかいののろしを上げよう」(兵庫労連)、「国や自治体は、国民が命を失いかねない政策は止めるべきだ」(和歌山年金者組合)、「世の中が厳しいときだけに、子育て支援策を」(京都新日本婦人の会)など切実な訴えがなされました。


☆日本経済と働く仲間の生きる道
    市労組婦人部が学習会を開催

関西勤労者教育協会講師の林直道さん 市労組婦人部は、11月21日に関西勤労者教育協会講師の林直道さんを講師に「日本経済と働く仲間の生きる道」をテーマに学習会を開催しました。
 林氏は、日本の長期不況の原因は、生活関連型小口公共事業を削減し、大型公共事業に集中した政策と、景気対策の原動力である個人消費を押さえつけたことにあると指摘しました。リストラや中小企業の倒産が拍車をかけたとも。また、小泉「構造改革」では、景気は回復しないとも指摘し、資料をもとにていねいに語りました。
 景気回復の基本については、大企業にリストラをストップさせること。中小企業支援策を行なうこと。消費税率を下げることなどを上げました。


☆今年もあります大阪市職員とOBによる第18回まいど美術展

 恒例となった「まいど美術展」が今年も開催されます。今年で18回目となりました。毎回、この美術展の開催にいつも力を尽くされている市職員OBの岸本安司さん(元環境保健局)、田辺政雄さん(元下水道局)はじめ、一水会会員の武藤初雄さん、中辻修さん(住宅局)などのベテランの画家から「まいど絵画教室」に通う初心者まで、市役所の美術愛好家たちが出展します。

   会 期  12月14日(金)〜19日(水)
   会 場  上本町ギャラリー
          (天王寺区上本町6−7−24 キャリヨンビル2F)
           06-6773-2343又は6779-4770


☆市労組レーダー
「はたらくルール」署名で環状線各駅頭いっせい宣伝

 大阪労連は、解雇規制や、雇用保険の充実、新たな雇用創出などの「働くルール」確立に向けた、「働くルールの確立を求める要請署名」にとりくんでいますが、11月28日には、JR環状線の全駅頭でいっせい宣伝・署名活動が、行なわれました。市労組もこのとりくみに積極的に参加し、ハンドマイク宣伝や署名活動に多くの組合員が参加しました。
 夕方の6時から7時までの短時間のとりくみでしたが、寒い中にもかかわらず帰宅途中のサラリーマンやOLなど、署名の訴えに応じる姿が見られました。
 ドイツでは、500人以上の事業所では、30人以上、(60〜500人では、10%もしくは25人)の労働者を解雇することを法律で規制しています。フランスやイタリアでも同様の法律で規制しています。日本でもこうした法律をつくることや、パート労働者の時給引き上げ、正社員との均等待遇などの「働くルール」の確立が早急に求められています。みなさんの署名へのご協力をお願いします。


保健所を守る大阪市民の会が総会を開催

 保健所を守る大阪市民の会は11月10日、大阪グリーン会館で総会を開催し、今後の活動計画と、新年度の役員体制を決めました。
 この一年のとりくみでは、「食のシンポジウム」の開催、雪印乳業食中毒事件への対応、市議会への「大阪の公衆衛生の充実を求める請願書」の提出、大阪市役所包囲行動、大阪市への「狂牛病対策・食の安全確保・公衆衛生業務の充実を求める緊急要請書」の提出など、一貫して、市民のいのちとくらし、食の安全を守るとりくみをすすめてきました。総会では、引き続きこうしたとりくみをすすめていくことが確認されました。また、総会では、「大阪の保健・医療・福祉をどう発展させるか」をテーマに立命館大学の篠崎次男さんを講師に記念講演も行われました。なお、総会で選出された新年度役員は次の通りです。

保健所を守る大阪市民の会役員体制
会長    井上賢二(大阪社保協副会長)
副会長   藤永延代(おおさか市民ネットワーク代表)
      宮沢武夫(元市労組執行委員長)
      成瀬明彦(市労組執行委員長)
事務局長  亀岡照子(市労組執行委員)
事務協次長 山野みどり(市労組環境保健分会分会長)
事務局員  角田幹夫(市労組執行委員)
      山本佐代子(おおさかパルコープ理事)
      守山禎三(大阪労連市地区協事務局次長)
      豊泉 乃(市労組本庁支部執行委員)
      麻田真知子(保険医協会)
      榎並憲治(民医連)


なのはなが5周年記念コンサート「命・平和・愛のうたを」

 大阪市保母のうたごえサークル「なのはな」が、来年1月19日に結成5周年を記念してコンサートを開催します。今回は、ゲストにきたがわてつさんを迎え、「命・平和・愛のうたを」テーマに行なわれます。「なのはな」では、「今こそ、この不安な世の中にしっかり立ち向かい、命の大切さ・平和の尊さ・愛の気持ちをうたごえにたくしてお届けします」と呼びかけています。ぜひご参加ください。

日時 2002年1月19日(土)
    Pm6:15開場 Pm6:45開演
会場 ヴィアーレ大阪4階ホール
参加費 2000円
連絡先 代表 打田(職場06-6954-6260)


市労組青年部「すきぃふぇすてぃばる」参加者募集中!!

 市労組青年部では、今シーズンも「すきぃふぇすてぃばる」を開催します。12回目となる今回は、白馬乗鞍スキー場です。毎回、楽しい企画満載。ファミリーでも参加できます。日程等は以下の通り。

日程 2002年2月8日(金)夜出発〜11日(月)夜帰阪
場所 白馬乗鞍高原スキー場
宿泊先 ペンション「かたんこ」
詳しくは、市労組青年部まで(06-6208-8798)


☆シリーズ 「公務員制度改革」D
  公務員制度の民主的改革へ

 自治労連は、公務員制度の民主的改革の基本的フレームとして6点をあげ、憲法の民主的原則を生かした公務員制度の確立をめざしています。
@公務員が国民・住民のために真に公共サービスを提供できるための改革。
 公正・公平・公開の人事・給与制度、国民・住民が主人公の行政を推進することが保障される制度・体制、内部告発権の保障及び職務命令に対する「意見具申」制度の確立などを求めています。
A公務員の市民的・政治的自由の確立と高級管理職の特権的優遇制度の廃止。
 個人としての政治的・市民的自由を保障し、不当な制限・制約を撤廃し、また、高級官僚の地位利用や政官財の癒着構造の根絶に向け、「天下り」の原則禁止や「キャリア制度」の抜本的改革などを求めています。
B公務・民間の労働者に適用される「整理解雇規制4条件」の法定化。
 公務・民間を問わない、包括的な「解雇規正法」の制定を求めていますが、当面、「整理解雇規制4原則」を内容とするものを法定化し、公務・民間の労働者に適用することを提案しています。
C公務員労働者の労働基本権回復のため「公務員労働法(仮称)」の制定。
 労働基本権を、基本的に全公務員に適用(防衛庁職員など除外)する「公務員労働法(仮称)」を制定し、労働基本権の回復措置をとることを提案しています。また、人事院・人事委員会勧告制度を廃止し、独立した中立の民主的人事行政機関を設置することが必要だとしています。
D自治体で働く臨時・非常勤職員の処遇改善・「短時間一般職」の確立
 現在の脱法的な雇用を正しく解消し、公務員制度の中に位置付け、賃金・労働条件の「均等待遇」、権利その他の労働条件の「比例的待遇」、ご都合的な雇い止めの禁止などを求め、「受け皿」として「短時間一般職」の制度化を求めています。
E地方公務員制度の民主的改革と矛盾・問題の解決。
 地方自治の原則を重視し、地方自治体の労使関係、地方議会、住民の意見等を考慮して確立する必要があります。監督機関についても労働基準監督署に一元化し、現行の基金制度の抜本的な民主化を要求しています。

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