第259号 2002年3月15日号


    機関紙「大阪市労組」に掲載した記事を紹介します

1面の記事
☆告知板
  3/16 大阪自治労連「介護・医療・年金シンポ」
  3/23 ホワイトゴリラ・ファミリースキー
  3/27 市労組オレンジセミナー 第1回講座
  3/29 大阪市会本会議閉会
  3/31 府民大集会「春の国民大運動集会」
  4/1  大阪市新採用職員発令式
  4/5  市労組オレンジセミナー 第2回講座
  4/6  勤労協「働くものの学習大集会」


☆雇用守れ・働くルールの確立
   命と健康守れ・国民犠牲の規制緩和許すな
2002春闘勝利!2万人が参加
     3・14大阪総行動

3・14大阪総行動では市役所への求心デモが
 13日の金属労協(IMF−JC)加盟の労働組合への回答で、自動車・造船の大企業が日産自動車の千円回答を除き、軒並み賃上げゼロという異例の結果を受け、労働者の怒りが広がっています。明けて14日、全労連などでつくる国民春闘共闘は、全国統一総行動を展開し、大阪でも早朝から夕方まで終日の力強い行動を繰り広げました。


早朝から夕方まで全包囲の連続行動を展開

女性による「なのはな総行動」 3月14日、青く晴れ上がった早朝の淀屋橋に街宣車のうなり始めました。昨日のJC春闘を吹き飛ばし「これがホンマの春闘だ」とばかりに、いよいよ火ぶたは切って落とされました。準備周到で待ちにまった、私たちの大阪春闘共闘の総行動の日です。早朝から、淀屋橋をはじめ府下各地域で、今春闘の最大規模で街頭での大宣伝が行なわれました。
 午前中は、大阪労働局への要請、企業・自治体への要請そして春闘共闘未加盟の労働組合への要請と激励行動を精力的にとりくみました。この中で時給1000円・賃金底上げ要求を強く訴えました。
 昼休みの時間帯は恒例の「ランチタイム・ビッグデモ」が、淀屋橋の大阪市役所前を終点とした求心デモが、5コースに分かれて行なわれました。市労組は桜橋からのスタート。女性労働者は「菜の花総行動」と名うって、北浜證券取引所からの出発でした。
 午後は、「働く権利無視、リストラ当然視の司法反動化許すな」と、裁判所の包囲行動を皮切りに、「雇用守れ・働くルールの確立・命と健康守れ・規制緩和許すな」と、大阪労働局・近畿厚生局・近畿財務局・近畿整備局・近畿陸運局の包囲行動が展開され、「11万人のリストラを許すな」と、NTT西日本本社抗議に行動参加者全員が集結しました。


市労組も夕刻に独自の街頭大行動

市労組も淀屋橋で宣伝行動を展開 夕刻の5時15分から、休暇をとっての春闘総行動参加の市労組組合員さんが大阪市役所玄関で「医療改悪反対、春闘勝利」のビラを退庁する職員に配布し、さらに、淀屋橋で街宣車から、全支部の代表が演説を行ないました。本庁支部の斉田郁男支部長は「大不況の中で、なによりも市民生活に直結する地方自治体の事業夕刻、本庁舎前で決起集会を開催のあり方を、きちんと市民に説明しなければなりません。住民本位の行政レベルを低下させない、市民にマイナス影響を及ぼさない、市職員の労働条件を悪化させないなどを基本に、支部として協議と説明を求めていきたい」など厳しく訴えて、帰路を急ぐ人たちの関心を誘っていました。
 さらに、市役所南側プロムナードで決起集会を行ない、集会宣言を採択して意気高く丸一日にわたる行動を終えました。


☆京都府知事選挙 3月21日告示・4月7日投票
 森川明さんを支持決定

 京都知事選挙が3月21日告示、4月7日投票で行なわれます。市労組は2月21日第11回拡大執行委員会で、この選挙で京都自治労連の推薦する森川明さん(53歳)を支持し、勝利に向けて支援することを決定しました。森川さんは、府民本位の新しい民主府政をつくる会代表委員・自由法曹団全国常任幹事・弁護士です。


☆3・31府民大集会
 雇用・いのち・くらしを守るため
     こぞって参加しよう


 国民いじめ、利権あさりの小泉政治はもういらん 政治を変える力を草の根から!!家族そろって参加しましょう

3/31(日)Am11:00〜 大阪城公園・太陽の広場(集会後パレード)


☆コラム「中之島」
▼三月七日の市会で、磯村市長は大阪府から独立する「特別市」創設に向けて本格的に検討する考えを表明した▼一昨年九月、財政危機に陥っている大阪府の太田知事が、府と大阪市の合併を睨んだ「大阪都」構想を打ち出し、この二月にも関西経済同友会が同様の立場から「大阪州」設立構想を発表している、百家争鳴だ▼根底にあるのは小泉内閣の行政改革大綱にある広域行政の推進、市町村合併であり、背景に地方財政危機がある▼府の合併推進要綱とそのモデルどおりやれば府下四四自治体が一挙に政令市一、中核市十一、特例市二となる。つまり府の行政が極端に減る▼そうなれば府の廃止か、府市合併でなんらかの形で府の生き残り策の選択が迫られる▼府の「大阪都」構想も、財界のいう「大阪州」設立構想にも市内二四区を特別区にするなどの自治権拡充は視野にない▼また、大阪市の「特別市」も法的根拠がないだけに、自治権拡大を主張しないと法改正のプロセスで中国の上海のような「国家直轄」の制度になりかねない▼市長は京阪神「道州制」導入も言っているが唐突で危険だ。大都市制度の民主的論議は大いにすべきだが、同時に府市とも関空二期工事や新人工島などのムダな公共事業はやめ、府は大企業の法人事業税超過課税率の復活をすべきだし、市はホテル税も真剣に検討して財政危機の打開に努めるべきだろう。


2面の記事
☆新しい春闘をみんなの力で〜労連大阪市内協春闘宣言集会
春一番fromOSAKA
  ぶっとばせ!! 小泉改革

共同ひろげ政治を変えて
   くらしと雇用・平和を守ろう!

春闘宣言集会は太鼓サークル「野火」の勇壮な太鼓で開幕
 春闘共同の地域総決起、総行動のアピールと意思統一の場として、また地域と産別が一堂に会して元気を創り出していくとりくみとして「3・5大阪市内春闘闘争宣言集会」が開催されました。

市内の各労組が壇上に 集会のプログラムは、吹田郷土サークル野火のみなさんによる開幕太鼓のオープニング、川守田博さん(福保労大阪市支部)と長谷川昌子さん(大阪市労組青年部書記長)の司会、主催者あいさつは田中豊實さん(労連大阪市地区協議会議長)とすすみました。
 記念講演にたった槙野理啓さん(勤労者教育協会講師)は、三村さんと松沢さんの絶妙な寸劇「不況で賃上げは無理だとあきらめているが、過去の歴史をたどっても苦境の時にこそ大きなたたかいをし、勝利を勝ち取っている。私たちの運動に確信を持って、かまえを大きく前進をしよう」と、数字を掲げながら「科学的」に情勢を解明しました。
 寸劇はおなじみの市労組の三村省三さんと松澤弘さん(ともに北大阪支部)。2002春闘をテーマにコミカルな劇を演じて盛んな声援・笑い・拍手を浴びていました。そして最後の行動提起、集会宣言、恒例の賞品が当たる「もちまき」となると、会場の熱気は頂点に達しました。


☆2002年市労組春闘学習会
不屈の歴史に学び、市民との共同を明確に、市民本位の市政実現をめざして
礒田英実さん(北九州市職労副委員長)を迎えて
市労組春闘学習会
 会場を埋め尽くす参加で盛況だったのが、春闘ヤマ場の「市労組春闘学習会」。講師に迎えた礒田英美さん(北九州市職労副委員長)は、この間ずっと自治労連政令都市職部会で幹事をしていて、市労組にはお馴染みの方です。前評判どおり「玄海灘育ち」を地でいく性格で、北九州市のたたかいの歴史を冗談もまじえながら、楽しく、しかし教訓的に講演されました。
 礒田さんは、北九州市の発足(1963年)にまでさかのぼり、その後の市長の裏切りや「行革」攻撃が始まり、職場と地域でのたたかいの中で「職場に団結を、地域に統一を、憲法が息吹く自治体を」のスローガンを確立していった事。そうした中で市職労が、「学校給食パート化」阻止のたたかいで地域のお母さんと調理実習を行なった事。「結核療養所廃止案」に反対して、看護婦が市民医療を守る白衣の宣伝行動を起こし、北九州市の開業医を全て訪問し、市民10万人から署名を集める取り組みをすすめた事。新日鉄の不振などで高齢化がすすみ、まちの活性化のために「まちづくりシンポジュウム」を取り組んだ事などをリアルに話されました。
 しかし、それでも市当局は「行革推進本部」を設置し、重要なポストの幹部職員は大方天下り官僚が占め、他の幹部職員の反感や住民の怒りをかうような施策を実行しますが、市職労の運動で、市民の中に市政の本質が暴露され、市当局の「あせり」と「動揺」の中、市職労は支部を基礎に本格的に地域の中に入り、地域での共同はどんどんと広がっていたのです。
 北九州市職労は長年たたかいの連続でしたが、礒田さんはこの事について「全国のたたかう仲間がいたから、自治労連があったからこそ、北九州で全国に先駆ける攻撃が相次いでも、私たちの先輩、そして私たちはたたかって来ることができた。そして、地域に入って住民の声を聞き、痛みを共有した時、共同の輪が広がり、勝利の展望が必ず広がってきました。」と締めくくりました。


☆市労組労働安全衛生講座 そのA
  「職場でのメンタルヘルスのとりくみ」


 心身ともに健康な生活が営まれるための職場を労働組合としてどうつくっていくのかを考えようと、市労組は、労働安全衛生の基礎的な講座を全労働大阪基準支部の丹野弘さんを講師に招いて3回にわたって開催しました。今回はその2回目です。

心の病の増加とその背景

前回に引き続き丹野さんに来ていただき職場でのメンタルヘルスのとりくみについて学習しました。
心の病気がここ数年来増加し問題になってきている背景には、経済のグローバル化や技術革新が進み、労働者の雇用形態や働き方が大きく変化したことがあげられます。旧労働省の調査でも不況が深刻化してきた1997年前後から仕事に対する悩み・不安・ストレスを訴える人や自殺者数が増加し、精神障害や自殺に起因する労災補償が激増しているなどの報告がされています。そういう現状の中で、2000年に厚生労働省から「事業所における労働者の心の健康づくりのための指針」が出されました。

指針の特徴は

次の4点があげられます。@心の病は発病すれば治療に時間がかかるし、自殺にまで及ぶこともあるので予防を重視する、A今までは個人の問題とされていたが職場環境への対策を新たに追加、B心の健康づくりを計画的・継続的にするには個人的にとりくむだけでなく組織的にとりくむことが大切、C労働者自身によるケア、管理者によるケア、企業の専門スタッフによるケア、事業場外の専門のスタッフによるケアの4つのケアを具体的に推進する。

労働のあり方が深く関わる

ワーカーホリック(仕事中毒症)・燃え尽き症候群・帰宅恐怖症候群・サンドイッチ症候群・VDT症候群・テクノ依存症候群・テクノ不安症候群・アルコール依存症・ミドルエイジシンドロームなど仕事に起因するもの、加齢に起因するもの、女性の社会進出に起因するものなどがあり、まさに労働のあり方が精神的なストレスを生み、心の病につながっていることがよくわかります。

職場でのとりくみは

まだまだ社会的な偏見があり、認識がきちんとされていなく、悩みを打ち明けれなくて、1人で悩みよけい症状を悪化させているケースが多くあります。多様な原因が複合的に作用するストレス病に決定的な解決法はなく、まだまだその対策は立ち遅れているのが現状です。また、自分で健康管理をするには今の労働のあり方、社会の状況では限界があります。
能力主義・成績主義の競争の中で負けそうになり、黄色信号を出している人にどう手を差し伸べられるか。個人でのとりくみには限界があります。だからこそ労働組合でのとりくみが必要になってくるのです。労働安全衛生管理体制は職場の安全衛生委員が受け皿になる必要があるのです。


☆市労組レーダー
○全国機関紙コンクールで入賞(本部・生野区役所支部)

 日本機関紙協会大阪府本部主催の機関紙コンクールについては既報のとおりですが、同時に行なわれた「2002年全国新年号機関紙コンクール」で、市労組本部の「情報ねっとわーく」誌と、生野区役所支部の「しょうてん」誌がともに、特別賞の「取材記事賞」に入賞しました。今回は全国から404紙誌が参加し、特別賞以上の入賞の数は上位55紙誌でした。


○スト批准投票 高率で「批准」されました

 2月28日に行なわれた、全国統一行動(ストを含む)批准投票の結果、批准されました。投票率は91.66%、賛成率は99,10%、批准率は90.83%でした。


○3都市部落問題研究交流集会が「記録集」を発刊しました

 「自治体労働者の部落問題研究京阪神交流集会25年の歩み編集委員会」はこの度、「自治体労働者の知恵と力で部落問題の解決を」と題して、同会の25年の記録集を発刊しました。1976年から毎年3都市持ち回りで行なわれた交流集会の報告、貴重な講演と交流の思い出、ゆかいで個性的な仲間の声などが掲載されています。お問い合わせは、市労組本部の武久まで。


○市労組労働学校・オレンジセミナー2002いよいよ開講

 ● 第1回講座・3月27日(水)
   「21世紀の課題と市労組運動」
   「多国籍企業支援国家づくりとたたかう自治体労働者」
 ● 第2回講座・4月5日(金)
   「構造改革と自治体・教育の課題と公務員制度改革」
 ● 第3回講座・4月19日(金)
   「この国の“かたち”変える公務員制度改革とは何か?」
 ● 第4回講座・5月17日(金)
  「現在の自治体リストラ それとどうたたかうか」
 ● 第5回講座・5月24日(金)
   「21世紀の担い手、青年労働者と労働組合」
 ● 第6回講座・6月中旬予定
   「大阪市の大阪特別市構想とは何か?」

※ 会場・講師・時間などについてのお問い合わせは、市労組教育学習部の石水まで。

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