第279号 2003年2月15日号

    機関紙「大阪市労組」に掲載した記事を紹介します

1面の記事
☆告知板
  2/18 市労組連第25回中央委員会
  2/19 市労組メンタルヘルス学習会「心は元気ですか」
  2/20 全労連第2波全国統一行動
  2/22 住友ミセス差別裁判勝利解決を祝う会
  2/27 ストライキ批准投票日
  2/28 春闘宣言集会
  3/1  公開シンポジューム「地方自治を語る」
  3/1  大阪自治労連第13回駅伝競走大会
  3/1  2003年3・1ビキニデー集会
  3/3  地域共同拡大交流集会


☆2003春闘もう本番!
自治体労働組合の真価を発揮し
 壮大な共同で政治の民主的転換をはかり
  「雇用・いのち・くらし・平和」の要求実現を!

    市労組第26回臨時大会 
ヴィアーレホールで開かれた市労組第26回臨時大会
 大阪市労組は2月7日、ヴィアーレ大阪で第26回臨時大会を開催しました。秋季年末闘争で「賃金削減」攻撃を民間労働組合や住民団体などの支援も得ながら市側意図を押し返す内容を引き出すたたかいをすすめた教訓をさらに発展させ、イラク攻撃に反対し、有事法制廃案をめざすたたかいと合わせ、雇用・いのち・くらし・平和を守る諸課題の達成に向け03春闘を全力をあげて奮闘しようと、2003春闘方針を確立しました。春闘はいよいよ本番の様相です。


たたかう組合の真骨頂を03春闘でも!

 臨時大会は議長団に、小久保洋子さん(福祉保育支部)、小村未廣さん(港区役所支部)の両代議員を選出して開幕しました。あいさつに立った成瀬明彦委員長は、昨年暮の確定闘争、大阪市の財政、市民ネットの運動、経済界の動向、一斉地方選挙などにふれ、「マイナス人勧はまた来る。小泉政権の根を断ち切っていくしかない。福祉・教育切捨てを打ち破っていく。『くらしを守る』の一点で、労働者と国民の共同を広げていく運動をすすめよう」と述べました。
 来賓あいさつは、町田豊治大阪自治労連委員長、小門孝仁市労組連委員長、岡本孝雄大阪労連市内地区協議会事務局長、藤永延代おおさか市民ネットワーク代表のみなさん。祝電は、名古屋市職員労働組合、大阪歯科保険医協会など17通が届けられ披露されました。
 阿字地充副委員長が、第1号議案の2003年国民春闘方針を提案しました。方針案には、@官民一体となった賃金闘争の前進をめざすたた春闘で奮闘する決意を込めて団結がんばろう!!かいA医療制度改悪反対など社会保障の拡充を求めるたたかいB自治体リストラに反対し、市民自治をひろげるたたかいC平和と民主主義を守り、消費税減税・民主的行政確立のたたかいなどが、「柱」として挙げられています。
 大会は、代議員の熱心な討論で深められ、議案の採択では全員一致で承認しました。梅本千代子婦人部長が闘争宣言を提案し、採択されました。最後に、竹村博子副委員長のガンバロー三唱で閉会しました。


熱い代議員の発言!(一部・要旨)

●「府市の野宿者対策が決定的に立ち遅れている。自立支援センターも不足。道路公園は施設管理業務なので対応に限界が。長居公園も暮れからテントが増えてきたが3月には避難所を閉鎖するという。基本政策が明確でないので現場は苦しむだけだ」小崎豊文さん(本庁支部・建設ゆとりとみどり分会)

●「予算人員闘争で休暇もとり参加した。公立保育所が地域にあることの意義を学習してがんばっている。全職員にビラ郵送した。また無認可保育所の実態調査を1ヶ月半でやりきった。全国集会でもたたかいの報告を寸劇にして好評だった。学びながらたたかい、たたかいながら学んでいる」
江上一恵さん(福祉保育支部)

●「保健福祉の総合化でどういう運動が今求められているのか。人減らし合理化で市民サービスは確実に低下している。当局提案では@人が確保できるかAプランを示しているかBOA化などハードソフト面の整備はできているかが問われている。結果として人員削減だけがすすめられている。現場では矛盾をかかえていても本庁幹部は聞く耳をもたない。体制整備の追及と現実を見据えたとりくみをすすめていきたい」
道家浩さん(西大阪支部西成区役所分会)

●「支部で3回春闘職懇を開いた。これから支部の春闘方針を決めていく。福祉職場の過密労働で嘱託や職員も含めて異常な状態。公務労働を危惧する意見が出ている。サービス残業根絶のたたかいでは『実態調査せよ』と申し入れをしている」
衣川繁國さん(生野区役所支部)

●「保健福祉の総合化で昨年暮れに提案があった。保健センターと保健所で人員削減問題もある。これまで『市民サービスを低下させない』と言ってきたことに違反している。分会では見解を出した。『全国保健師のつどい』でも『総合化で地域が見えなくなってきた』の声が強い」
豊泉乃さん(本庁支部環境保健分会)

●「再任用で区役所出張所に勤務している。仕事は全般に渡っていて大変。市の臨時職の扱いはひどい。本当に安い給料で働いている。堺市では300人退職で本務を職採用せず100人の臨時職を採用するという。このままでは5年後には、本務・臨時が半々になるのではないか。いまこそ労働組合の出番だ」長井達夫さん(南大阪支部平野区役所分会)

●「臨時的任用職員交流会や非常勤職員交流会を開催している。2月6日には人員闘争で局と中間団体交渉。60人の部屋がいっぱいになった。涙ながらの切実な訴えばかりだった。局は何度も言葉が詰まる場面も。2月12日には怒りの本庁前行動でビラを配布した。こんな時だから保育所の市場化・民営化は反対だ」
中路尚子さん(福祉保育支部)

●「この間、春闘アンケートにしっかり取り組んできた。また『国民春闘白書』で学習会をした。昇任差別の問題で切実な組合員の投稿を分会ニュースで連続して取り上げてきた。住宅局は他の局や区役所と較べて遅れている。本部支部に結集して取り組みをすすめたい」
白澤武蔵さん(本庁支部住宅分会)

●「昨年暮の確定闘争では5%カットの市提案を3%に落とさせたのは市労組が本当に奮闘したからだ。現場でどう生かすのかが今後の課題だ。今年は実現可能な要求の聞き取りをしていきたい。春闘では区内の連絡会をつくり1区1共闘促進したい。また地域の社会保障推進協議会の運動も活発にしていきたい」
松澤弘さん(北大阪支部淀川区役所分会)

●「全国地方自治研究集会に参加した。自治研では『自治体を人権のとりでに』『自治体職員を人権の担い手に』が大きなテーマになった。今日の実態は『侵害する側』になっている。また『市民の完全参加と平等な社会・自己決定による参加』などが問題提起された。市の『健康と福祉の総合化』は1月26日に提案があったが無責任なものになっている。レイアウトや人員配置もはっきりしないものだった。カタチだけで中身がないのがはっきりしてきた。春闘ではっきりさせ、市民にも広げていくことが必要だ。区役所を改革する職員が人権の担い手となるよう政策化していくことが大切。『行政区』の感覚でなく『自治区』の視点での取り組みが求められている」
山田正明さん(南大阪支部平野区役所分会)

2003春闘主なスケジュール
○ 全労連第一波全国統一行動1月21日
   市労組春闘討論集会の実施(1月21日〜22日)
   市労組連第25回中央委員会(2月18日)
○ 全労連第二波全国統一行動2月20日
   列島騒然全国一斉地域総行動(2月20日)
   スト批准投票日(2月27日)
   大阪市地区協2003春闘宣言集会(2月28日)
○ 全労連第三波全国統一行動3月4日
   霞ヶ関中央行動(3月4日)
   春闘回答指定日(3月12日)
○ 全労連第四波全国統一行動3月13日
   第1次御堂筋総行動(3月13日)


☆コラム「中之島」
▼映画「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」のPRのため来日した俳優のヴィゴ・モーテン氏は「油の為の血はいらない」と日本語で書いたTシャツを着て登場。「今回の作品で平和と愛の大切さを改めてかみしめた。アメリカ建国の意思は対話できること≠ネのに政府は国民と対話せずにイラク攻撃しようとしている」と批判▼日本はもうすでにインド洋でアメリカ、イギリスなどNATO軍のコンバット・ゾーンに入って戦争行動に参加しています。「テロ対策法」違反であり、有事立法の先取りです▼ヨルダンの英字新聞は真ん中にイージス艦の写真をのせて「Japan Attaks」と書きました。アラブの多くの国では、広島と長崎のことを必ず学校で学ぶそうです。「日本はヒロシマから立ち直ったたくましい、人の心の痛みのわかるやさしい人びとの国」とアラブの人びとはいいます▼ブッシュ大統領がイラクに対する軍事的威嚇をつよめるなか、平和を願う連帯行動が世界と日本をかけめぐっています。ワシントンで50万人、ニューヨークで20万人、ヨーロッパ、中東など世界中で「イラク攻撃やめよ」の集会やデモがくりひろげられています。日本でも全国各地で多彩な行動がとりくまれています。私たちの「ピースアクション」をさらに大きく!

2面の記事
☆子どもたちの笑顔がいっぱい輝く街に!!
大阪市が「公立保育所の民営化」を示唆
福祉保育支部が本庁前で抗議の行動!!


慢性的な保育士不足をどうするの?!

福祉保育支部が本庁舎前で早朝宣伝行動!! 大阪市は、昨年保育士の配置基準を改悪しました。(1歳4:1を5:1に、3歳15:1を20:1に)障害児童にも充分な要員を配置せず、しっかりと保育してあげることもできません。地域支援といいながらいろいろ事業拡大は進めていますが、要員もなく職場の創意工夫で乗り切っているのが現状です。
 保育士は休暇どころか休憩さえ取れず(支部休憩取得調査結果によると平均1日9.6分。これは労働基準法違反ではないのでしょうか)神経を張り詰め仕事をしています。これでは人権保育を推進と言いながら、子ども・保護者・職員の人権もまもれません。

大阪市も民営化を考えているの?!

 大阪市は公立保育所の生き残り策として市民ニーズに見合った事業拡大をすすめる一方で『公立保育所の民営化』を労働組合に示唆し「保育所の民営化はやめて」と抗議の宣伝!!ています。財政難だからという理由で、保護者が児童福祉法により定められた「保育所を選択できる権利」によって、選んだ保育所を民営化してもいいものでしょうか。
 民営化の行き着く先は、保育所の市場化です。公立保育所がなくなるということは、その地域において市としての責任を放棄するということです。子育て環境が困難になっている今、公的責任において保育所を充実させることこそ求められているのではないでしょうか。


☆大阪公務共闘が学習決起集会を開催
春闘勝利・ILO・国民本位の民主的公務員制度実現!!

府庁多目的ホールは公務労働者の仲間の熱気でいっぱい

 2月6日夜6時半より、府庁新別館北館4F多目的ホールにて、春闘勝利、ILO勧告・国民本位の民主的公務員制度実現のための「2・3学習決起集会」が、大阪労連・大阪公務共闘・国公近畿ブロックの共催で開かれました。秋山国公近畿ブロック事務局長の司会で開会し、主催者代表あいさつは岩佐大阪労連議長でした。また「全労連のILO要請団に参加して」の報告は、金治大阪府職員労働組合委員長。「労働基本権確立など民主的公務員制度をめざして」の報告は黒田公務労組連絡会事務局次長でした。次に職場のとりくみ報告が、「郵産労」「特法労」「大教組」からあり、森井大阪公務共闘事務局長から行動提起がありました。最後に、町田大阪公務共闘議長の集会のまとめの発言があり成功裏に閉会しました。

国民世論をひろげて民主的公務員制度の確立を

 「労働基本権確立など民主的公務員制度をめざして」の報告にたった黒田さんは、「国家公務員法、能力等級法、給与法、地方公務員法などの国会への法案提出にむけて作業がすすんでいる。政府・行革推進事務局はILO勧告には背を向け続けている。自民党に『公務員制度改革委員会』が発足し、野中広務氏が委員長になった。私たちはマスコミ報道に左右されず、しっかりと腰を落ちつけたたたかいこそ必要」と述べました。
 また、たたかい方として、「『公務員制度改革請願署名』は現在45万筆の署名で127名の国会議員(野党全ての政党)が請願の紹介議員になっている。また『国公キャラバン』などの行動で、地域で共同の前進がすすんでいる。いまや国際的な世論が日本政府を包囲している。国民・住民とともにたたかう運動をこれからも広げていこう」と訴えました。


☆ 絶対に勝ちたいんです
学童保育「友渕学童」裁判は、もう8回の公判が!!

 友渕学童(都島区)が大阪市に余裕教室の利用を申し入れましたが、市はこれを拒否したため、2001年に裁判を起こしました。この裁判を支援しようと昨年2月に「友渕学童保育の裁判を勝たせる会」が発足し、会長には永井守彦さん(元市労組委員長)が選出されました。
「勝たせる会」は、@私有財産借り受け申請書を受理さえせず、つき返したのは違法ではないか。A理由の如何にかかわらず、学童保育に余裕教室を貸さないという姿勢は、行政の裁量権を著しく逸脱しているのではないか。B友渕学童として、被告の一連の違法行為によって財産的・非財産的に大きな損害を受けた。よって損害賠償を要求する。の、3点で大阪市を被告に裁判をたたかっています。
友渕学童にとって「場所問題」は長年の懸案でした。2月6日午前10時から大阪地方裁判所で第8回公判があり、最終書面が提出されました。いよいよ結審をむかえます。「勝たせる会」では、「市民・市職員のみなさんのご理解とご協力を」と、訴えています。


☆市労組レーダー
○税金のことなら何でもおまかせ
      区評・税務部会が税務相談会


 「税金のことなら何でもおまかせ」との立場で市労組区役所支部協議会の税務部会が確定申告シーズン恒例の税務相談会を開催します。医療費、年金、扶養の変更、介護保険、家の購入・増改築などの住宅取得控除や還付申告など、国税・地方税についての相談コーナーです。税金のことなら何でもお気軽にお聞きください。(申請には、領収書、印鑑、口座番号などが必要となります)
● 日時 3月5日(水)午後4時〜7時
● 会場 市労組本部事務所会議室
● 主催 市労組区評・税務部会


○今年も支部・分会いっぱい入賞
     機関紙新年号コンクール入賞
 

 1月20日締め切りの機関紙協会大阪府本部主催「第29回機関紙コンテスト」では、市労組支部・分会の機関紙が入賞しました。機関紙大賞に生野区役所支部『しょうてん』、入選に浪速区役所支部『WAVE』・福祉保育支部『はなさき山』・北大阪支部『市労組北大阪』・西大阪支部西成分会『西成手帖』・港区役所支部『埠頭』、佳作に本庁支部『ネットワーク』・西淀区役所支部『にしよど』でした。入賞おめでとうございました。
 新年号のコンテストでは、今後『自治労連新年号コンクール』と『日本機関紙協会新年号コンクール』での審査結果が発表される予定です。


○アフターピンポンも楽しい
   市労組新春ピンポン大会が開催されました


大阪府立体育館で開かれた市労組ピンポン大会 1月28日、市労組主催第2回新春ピンポン大会が、なんば府立体育館で華々しく行われました。18チーム、83人が参加して健康的な汗を流しました。結果は、1位ブロックトーナメントでは浪速区役所支部Aチームが優勝。2位ブロックトーナメントでは本庁支部Bチームが優勝。3位ブロックトーナメントでは本庁支部Aチームが優勝しました。
準備やルール説明など、浪速区役所のみなさんにたいへんお世話になりました。


○恒例の「市地区協2003年春闘闘争宣言集会」が
   今年も盛大に開催されます


 「春闘勝利・地方選挙勝利、もう許さない小泉ダメ改革、共同広げ、雇用・くらし、いのちと平和を守ろう」のスローガンで、今年も大阪労連・大阪市地区協議会とみどうすじ総行動実行委員会の主催で開催されます。協賛団体には6団体が名を連ねています。今回は2月28日(金)PM6:00開場、6:30開会で、市立中央区民ホール(地下鉄「堺筋本町駅」下車3番出口徒歩3分)にて。
 記念講演は、わかりやすくて明快と人気の神戸大学大学院教授の山家悠紀夫(やんべゆきお)さん。プログラムは「パフォーマンス」「勢ぞろい地域労連」「商品付き餅まき」など盛りだくさんです。ぜひ、連れもってのご参加を。

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