第294号 2003年10月15日号

    機関紙「大阪市労組」に掲載した記事を紹介します

1面の記事
☆告知板
  10/15 自治労連全国統一行動・現業統一行動
  10/16 第2回予算人員申し入れ
  10/16 公務労組連「第2次中央行動」
  10/16 自治労連独自中央決起集会
  10/17 ブッシュ米大統領来日抗議昼休みデモ
  10/18 保健所を守る大阪市民の会総会
  10/18 大阪の歴史・文化と自然を愛する人大集合
  10/22 よみがえれ大阪・市民大集合
  10/26 パート・非常勤・派遣労働者のつどい
  11/6  第4回全労連全国討論集会(〜8)


☆どこか変だよ小泉さん!
国民の痛みに無関心 奇弁と開き直りで戦争へ誘導
いかなる名目でも 消費税増税はNO!!

 「自民党をぶっ壊す」といった勇ましいフレーズで国民の人気を得た小泉首相でしたが、経済悪化など失政が明らかになるにつれ、その発言も支離滅裂に。国民に冷たい姿勢も浮き彫りになりました。国民の痛みには無関心な一方、ブッシュの顔色には敏感です。同時多発テロの際には「米国とともに戦っていく」といち早く表明。「自公連立政権ノー」で、暴走をくい止めましょう。

平和国家投げ捨て、戦争国家へ

 いま政府・与党は、アメリカの戦争に参戦しようと、有事法制発動の準備を進めています。その最中に行われる今度の総選挙は、その動きをストップさせる数少ないチャンスです。
 戦争に備える有事3法が制定・施行されたのは6月でした。7月にはイラク占領支援に自衛隊を派兵する「イラク特措法」を制定。8月になると、小泉首相は「憲法改正」の自民党案を2005年11月までに策定するよう指示。歴代首相ができなかった改憲に乗り出しました。国民が「北朝鮮の脅威」を感じている今ならできる、ブッシュ大統領も喜ぶというわけです。
 小泉首相のいう「備えあれば憂いなし」は、戦争への備えを意味しているのです。選挙での与党勝利は戦争への道。止めるのは主権者である私たちの責任です。


許すな労働者いじめ

 400万人に迫ろうという失業者。賃下げと長時間労働がまん延する職場。働く者の現実と将来は不安だらけです。「こんな日本にだれがした」――その張本人、小泉政権と連立与党に「ノー」を突きつけるのが今回の総選挙です。
 完全失業率は5%台に張りつき、改善の兆しがみえません。低生産性部門や中小企業をつぶしていく小泉構造改革では、失業者は増えて当然。政府の「雇用創出530万人プラン」は絵に描いた餅に過ぎません。
 「雇用不安におびえないで働きたい」「人間らしく働きたい」。そんな当たり前でささやかな願いも、実現困難になっています。
働く者をいじめる政治では日本再生は不可能。雇用に安心を、働き方にルールを、の願いを込めた一票の行使が望まれます。


生活破壊にノーの1票を

 景気悪化、減らない不良債権、増えつづける国民負担と将来不安――。自公保政権の4年間で私たちを取り巻く経済環境はズタズタにされてしまいました。総選挙では、傷つき疲弊した国民経済に塩を塗る「小泉構造改革」を続けるのか、それとも生活者の視点での新しい改革路線をつくりだすのかが問われています。
 最近の国内総生産(GDP)の微増にしてみても、民間大企業などの設備投資の大幅な増加によるもの。GDPの6割を占める個人消費はほとんど増えていないのが実態です。
 消費低迷が企業業績悪化を招き、そのことが税収不足や不良債権増を招く。こんな悪循環(=悪魔のサイクル)を断ち切る選択が今回の総選挙に求められています。


☆【選挙を語る】既得権手放し談合社会の解体を
辛淑玉さん 人材育成コンサルタント

辛 淑玉さん(プロフィール)
辛淑玉(しん すご)東京生まれの在日コリアン3世。人材コンサルタント・(株)香科舎代表。女性人材育成で定評。「女性・人権」に関わる研修・講演で全国各地を飛び回る。明治大学客員教授。


 自分の既得権は手放さずに、他人の既得権を崩すことで社会を変えたいと思っている――これが日本の有権者の姿ですね。だから自分の既得権を保障してくれると錯覚して自民党が行う「構造改革」なんかに期待してしまう。
でも本当に社会を変えたいのなら、目先の既得権を手放していくことです。その結果、これまで抑圧されていた人達にも光が当たり社会は変わっていくのだと思う。自分が変わるという認識がなければ何度選挙をやっても駄目ですよ。

痛みに耐えるな

 小泉政権がいう構造改革の痛みなんかに耐えてはいけない。小さな既得権を守るために痛みを我慢したって世の中は良くならないし、自民党政権が続くだけ。「構造改革!」と叫んでいる人達は痛みを受けない安全場所にいるからです。
 一方、この痛みによって、いったいどれだけの人達の生活が破壊され、何人が自殺に追い込まれたのか。残念だけど多くの有権者にはそれが見えていない。そして「誰に投票したって同じ」というような態度で、何も考えない一票を投じてきたわけです。
 構造改革の本当の意味って、こうした強者の男たちの談合社会を解体することだと思う。そのためには男社会でのマイノリティーである女性をきっちり(国会議員に)入れていく。もちろん、バンザイ要員のような女ではなくてです。
 あなたの一票は自分だけのものではない。その一票に押しつぶされていく人たちがいて、在日外国人のように投票権すらない人たちの命もかかっている。そのことに思いをめぐらせた一票をと訴えたいですね。


☆コラム「中之島」
▼サステイナブル(sustainable)という言葉がよく使われる、「持続できる」との意味で、環境と調和した生活を次世代に存続させ、環境破壊を予防することをめざすとの思いを込めて使われている。さて、我が大阪市の現状を直視し、サステイナブル大阪を目指すならばどうすべきか?▼まずは大規模開発からの撤退問題が焦点である。オリンピックの選手村になるはずだった夢洲は、まだまだ埋め立てが続いている。舞洲の観光ヘリに乗って初めて解ったのだが、まだ広い範囲で水が溜まっている。ゴミの減量に努め、最終処分場として大いに延命させるべきだ▼また、新人工島は総事業費二千億円をかけて工事が続いている、ゴミは諦めて浚渫土砂の処分場として考えているようだが、その土砂を大量に出す大深水バースは一基三三八億円もかけたのにいっこうに船が入らない▼さらに、夢洲への海底トンネル工事が進行中だという、まだ埋まってもいないゴミの無人島になんで鉄道・車道兼用の大トンネルを掘るのか?!環境に考慮せず、ムダ使いの極致というべきか▼磯村市長が昨年「財政非常事態」と言い、労使交渉でも最近当局から多用されているが、「非常事態」なのはムダな工事を止められない市幹部の姿勢ではないだろうか!次世代に巨額の借金を残すことを、まさかサステイナブルとは言わないだろう。


2面の記事
☆市民生活は「非常事態」 怒りの大行動
ムダづかいやめてんか!大赤字の責任だれがとるん?
  10・2市役所包囲行動
シンポジウム「検証とシュミレーション 大阪市―再生の道をさぐる」
淀屋橋周辺で2時間に及ぶ行動

 昼12時から淀屋橋で宣伝行動を行ったのは、「10・2市役所包囲行動実行委員会」の呼びかけで集まった約500人の市民のみなさん。「「知ってますか?5K大赤字」「だれのお金やと思ってんの!」などのタイトルがおどるビラを配布し、宣伝カーでトークリレーを繰り広げました。「大阪市の大赤字は市民がつくったもんやおまへん。市民は不景気で青息吐息。いいかげんにしなはれ。赤ちゃんからお年寄りまでみんなが安心して暮らせるように、いっしょに怒りをぶつけまひょ」と訴えていました。
 その後、剣先公園で「怒りの大集会」を開催。中小業者の代表の人、公立保育所を守る会の代表の人、身体障害者の人などが壇上に立ち、実行委員長の井上賢二さん(医師)があいさつをしました。
 集会の後、北浜・中央公会堂・大阪市役所のコースでデモを行い、「介護保険料減免制度の拡充と利用料減免制度を実施すること」「国民健康保険料を引き下げること」「公立保育所を民間委託しないこと」「生活保護一時金を縮小しないこと」「無人島の夢洲への海底トンネル工事や新人工島の埋め立てを中止すること」などを、シュプレーヒコールで道行く市民にアピールしました。


☆市労組第1回中央委員会(10/6)
 市労組連第26回中央委員会(10/8)を連続して開催


大阪城公園に府下から13000人が参加
 10月6日に開催された、市労組第1回中央委員会は国労会館で行われた。定期大会後初めての中央委員会で、会場は緊張感がみなぎっていました。第1号議案は、中央委員会議長団の選出方法について。第2号議案は、2003年度各種委員会の設置と委員の選出について。第3号議案は、大阪市長選挙闘争をはじめとした秋季年末闘争方針についてでした。各議案は討議の後、承認されました。
 また、10月8日には、市労組連第26回中央委員会が中央青年センターで開催されました。経過報告につづいて議案は、大阪市長選挙勝利・2003秋季年末闘争方針について。熱心な討論の後全員の賛成で採択されました。また、会場には市長候補の渡辺武さんがあいさつを行い、「出馬を決めて早くも1ヶ月たつが、当初ストレスで少し肥えたが今はまた元にもどった。すっかり自信がついて、勝手連のみなさんなどと楽しく候補としての活動に邁進している」と笑わせます。最後に「秋季年末闘争宣言」を採択し、団結ガンバローを三唱しました。


☆市労組レーダー
○「A REPORT OF OSAKA CITY 2003」が発行されました

 大阪市労働組合総連合(=市労組連)編集発行の「A REPORT OF OSAKA CITY 2003」=大阪市政白書が完成しました。副題は「サステイナブル大阪をめざして」です。10月8日の市労組連第26回中央委員会で披露されました。A4サイズ、174ページ立て。表紙はカラー、白黒のグラビアページが続きます。
 小門孝仁委員長の「市政白書発刊に寄せて」、巻頭論文には塩崎賢明さん(神戸大学教授)の「サステイナブル大阪をめざして・大阪まちづくりの課題」が掲載されています。大きな章として、「開かれた市政へ」「済み続けられる大阪市へ」「開発政策の転換を」「都市環境と住民生活」「地域経済・雇用」「教育・文化行政」「人権・平和」「大阪市財政」です。
 近々に組合員のみなさんには無料配布されます。お問い合わせは、市労組本部へ。


○「勝手連」と「よくする会」が共催の
 「よみがえれ大阪・市民大集合」へ行こう


 ●日時 10月22日(水)Pm6:30〜
 ●会場 中之島・中央公会堂

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