第298号 2003年12月15日号

    機関紙「大阪市労組」に掲載した記事を紹介します

1面の記事
☆告知板
  12/16 第29回区評・評議員会
  12/19 大阪自治労連第44回中央委員会・春闘討論集会
  12/20 大阪労働相談交流会
  12/26 市労組事務所納め
  1/5 市労組事務所開き
  1/5 大阪自治労連2004年旗びらき(決起集会)
  1/6 市労組第3回中央委員会・2004年旗びらき
  1/15 大阪府知事選挙告示日
  1/17 自治労連全国組織集会(〜18)
  1/22 全労連評議員会(〜23)

☆えっ!!働き続けたいのにどうして!!
職場は国基準で200名以上の人員不足!
ベテラン職員ますます必要!


 大阪市は、生活保護業務に従事する嘱託職員(123名)の内35名を2004年3月末で「雇い止め」にすることを12月9日に通告。働き続けたいという意向を無視した「首切り」に対して、当事者だけでなく、苦労を共にする多くの職員から怒りの声があがっています。

増え続ける生活保護受給者
 まったく足りないケースワーカー


 生活保護受給者は急増しています。それにともない当然、ケースワーカーも増やさなければなりません。しかし、大阪市は、ケースワーカーの必要数を充たさず、異常極まりない60%の充足率しかなく、約350人もの要員が不足しています。
 その要員を補うため、高齢ケースを担当する嘱託職員を4年間採用してきました。今もなお生活保護受給者が増え続けている中で、さらに嘱託職員の雇用が求められているもとで、なぜ解雇かの合理的理由はいっさいみあたりません。

福祉職場で新たな失業者を生み出すのはダメだ!

 今年度の雇い止めの対象者になっている人たちは、働き続けたいという希望を持っています。大阪市は、「嘱託職員要綱にのっとって雇用期間満了」だが、全員が辞めると「業務に支障」が出るので、88名を継続雇用とし、35名を雇い止めにするというものです。また、面接時や委嘱式では、勤務労働条件の基本ともいうべき「雇い止め」「嘱託職員要綱」の説明もなかったのが事実。
 市民の福祉を扱う職場で、新たな失業者がでるような事態は許されません。市労組は、職場の「首切り」を許さないとりくみをすすめます。


☆国に準じた退職金削減を許さず大阪市の独自性を守れ

 市当局は、賃金確定交渉の中で、国に準じた「退職制度削減」の意向を表明しました。 1989年(平成元年)に「見直し」が行われ、75月水準から62.7月水準となりました。今回はさらに国にあわせた削減を行うというものです。
 各政令都市では、国に準じた改正が押し付けられ、2年度かけて完成制度として59.28月とし、実施時期は2004年4月1日が主流となっています。大阪市の5級最高号給にあてはめると実損額169万以上となります。
 退職手当には、「賃金後払い」、退職後の老後の「生活保障」などがありますが、現実は、働いているときは低賃金がおしつけられ、退職後は現在の社会保障制度のもとでは生活していけない状況におかれています。したがって、退職後・老後の生活保障も含めて、長期間にわたって働きつづけてきた賃金の後払いとして要求することは当然の権利といえます。国に準じた削減を許さず、大阪市の独自性を守るたたかいを広げよう。




☆コラム「中之島」
▼政府は9日、戦後初の地上軍派兵となる自衛隊イラク派兵の「基本計画」決定を強行した。「憲法改正」を公言する小泉首相は、こともあろうに憲法前文を読み上げて「この憲法の理念に沿った活動が国際社会から求められている」と正当化。だが本音は、米大統領に派兵を約束し、実行を強く迫られているからだ▼イラクでは11月29日、日本人外交官二人が犠牲となった。米英軍兵士の死者も500人近くにのぼり、開戦後最悪の事態となっている。イラク統治評議会は「これ以上の外国軍はいらない」と否定的な立場を表明し、アラブ諸国も日本のイメージを損なう「致命的誤り」と派兵中止を求めている。「国連は、占領状態が続く限り、イラクで政治的役割が果たせない」とアナン国連事務総長も指摘した▼打開の道は、米英軍主導の占領支配をやめ、国連中心の人道復興支援にきりかえ、その枠組みのもとでイラク国民にすみやかに主権を返還し、米英軍を撤退させることだ▼日本国憲法には、戦争放棄、戦力不保持を掲げた第9条がある。徹底した平和主義を貫くことによって、世界平和への貢献を誓っている。イラク派兵には国民の8割以上が反対を表明。二度と戦争をしてはならないという強い平和への思いの表れだ。力を尽くして、イラク派兵を阻止しよう。


2面の記事
☆市役所フォーラム「報道されなかったアフガニスタン・イラク戦争」
久保田弘信氏が講演

スライドやビデオでの公園 平和と環境をまもる大阪市役所フォーラムと平和と環境を愛する青年フォーラム準備会(仮称)は12月11日、報道写真家の久保田弘信さんを招いて「報道されなかったアフガニスタン・イラク戦争」と題した記念講現地で取材を続ける久保田さん演をヴィアーレおおさかホールで開催しました。
 久保田さんは、アジア中東を中心に取材を続けている報道写真家です。ニューヨークテロ事件以前からアフガニスタンで取材を続け、アフガン難民の姿をテレビ等でもリポートしています。また、イラクには、今年2月16日から現地入りし、3月20日より開始された攻撃後も、バグダッドに残り「人間の盾」の仲間たちと連帯しながら取材を続け、現地の模様を伝えてきました。
 記念講演では、現地を取材したビデオや写真をスクリーンに写しながら、パキスタンの難民キャンプで、栄養不足が原因で乳児が短い命を奪われていったことやイラクで使用イラク国内でのデモのもようされた劣化ウラン弾による後遺症に苦しむ人々の様子、そして「日本も戦費支援という形で、戦争に荷担している。トマホーク1発は1億2000万円。これは僕らの税金が使われている。決して対岸の火事ではない」と訴え、自衛隊のイラク派遣は無謀だと指摘しました。
 集会では、市役所フォーラム事務局の藤原一郎さんがあいさつを行ない、続いて青年フォーラム準備会からは、平和について考えようと、寸劇を交えたピースクイズなども行なわれました。
久保田氏のホームページ  http://m17n.cool.ne.jp/kubota/


☆盛況のうちに幕
大阪市職員とOBによる第20回まいど美術展
田辺政雄さんの作品「わかめ干し」(油彩・元下水道局)
 毎年の恒例になっている「まいど美術展」が今年も12月12日(金)〜17日(水)まで、天王寺区の上本町ギャラリーで開催されました。今回は、出展作品も過去最高となり、油彩・水彩・日本画・木彫・絵手紙など52点の作品が会場いっぱいに展示されました。土曜日の13日には出展者を囲んでの懇親会も行われました。ベテランから初心者までそれぞれの作品を前におおいに批評し、語り合いました。1週間の会期中大勢の市職員やOB、家族などが鑑賞に訪れました。。


☆大阪市長選挙で善戦の渡辺たけるさん
報復?!「天守閣名誉館長」の剥奪


大阪市長選挙で善戦した渡辺たけるさん 大阪市長選挙で善戦した大阪城天守閣名誉館長の渡辺武さんに対し、ゆとりとみどり振興局が名誉館長を剥奪するという、あまりにも浅ましく恥ずかしい行為に出ています。
 12月5日、ゆとりとみどり振興局の課長が、渡辺さんに名誉館長の「委嘱」の撤回を申し入れたのです。理由は、選挙活動に名誉館長の肩書きを使ったからだとしています。しかし、名誉館長の剥奪は、渡辺さんが市長選挙に出馬し、現市政を批判したことを根に持った報復、みせしめとしか考えられません。選挙で候補者が自らの経歴、肩書きを有権者に知らせることは当然のことです。
 磯村市長は「その肩書きのままで政治活動に出るのは、職務について誤解を生む可能性がある」(12/10)と答弁しています。しかし、「委嘱状」には当時の経済局長名で「名誉館長に委嘱する」とだけ書かれています。名誉館長はあくまで名誉職で、無報酬です。そんな職務を誤解しようもありません。渡辺さんは学芸員として天守閣一筋38年間、大阪城の研究と普及に尽力。大阪城研究の第一人者です。その功績に対して名誉館長の称号が委嘱されたのです。それを汚すような事実は何もありません。大阪市は、名誉館長の剥奪を撤回し、渡辺さんの功績を傷つけたことを謝罪するべきです。


☆市労組レーダー
○梅田さんとともに大阪をかえよう!!

大阪府知事選挙に立候補を表明している弁護士の梅田章二さん 大阪市労組は、来年2月1日投票で行なわれる大阪府知事選挙において、明るい民主大阪府政をつくる会から立候補を表明している弁護士の梅田章二さんのすいせんを、12月15日に開かれた市労組拡大執行委員会で決めました。梅田さんは、大阪で生まれ、育ち、府民の暮らしと権利を守る弁護士として21年間活動してきました。「人々がいきいきと働き、住み、平和を享受する権利を守る。これが私の政治信条です」と語り、府民のくらしと営業をまもり「憲法都市おおさか」を宣言することなどを掲げています。市労組は、「明るい会」に結集し、梅田府知事実現に向けて全力を上げていきます。


○大阪自治体問題研究所が「関西再生への選択」を出版!!

 大阪自治体問題研究所が『関西再生への選択―サステイナブル社会と自治の展望』を出版しました。この本は、近畿2府4県の自治体問題研究所が、関西地域の再生戦略を提言することを目的に設立した「関西地域問題研究会」(2000年12月設立)が、3年間の研究を重ねて自治体研究社(東京)より出版されました。
関西地域問題研究会は「もうひとつの関西」は可能であるとし、関西の都市と農村を、人間の「住み心地よき」(アメニティのある)生活の場として再生しようとの提言を行いました。そのキーワードが「サステイナブル(持続可能な)社会」であり、自治の再生です。つまり「草の根からの関西再生戦略」。20名の執筆者が集団的に議論し「サステイナブル関西」の展望をさし示しています。
この本を特別価格(定価1900円を1600円)であっせんしています。詳しくは本部(担当:斎藤)まで。


○イラク派兵計画決定への抗議と中止を求めよう!!

 12月19日、政府はイラク派兵計画を閣議決定しました。戦闘地域へ、それも、イラク問題の国連での平和解決の道をふみにじり、一方的な先制攻撃をしたアメリカ・イギリス占領軍を支援するために自衛隊を重装備で派兵する、これは明確な憲法違反です。
 これに対し、イラクの統治評議会は「これ以上の外国軍はいらない」と表明しています。
 このまま派兵を許せば、再び、日本人(自衛隊員)が外国人を殺し殺されることにつながります。そして、日本が戦争に巻き込まれていくことにつながります。
こんなことを絶対に許すわけにはいきません。
できるだけ早く、そして、できるだけ職場から、FAX等をお願いします。
<最低、以下の言葉は入れてください。>
イラク派兵計画の快定に強<抗議する!即時中止にせよ!
要請先FAXとメール
小泉首相…03-3587-3883
(http://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html)
自由民主党…03-5577-8855
ldP@hq.jimin.or.jp
公明党…03-3353-9746
info@komei.or.jp

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