大阪市役所労働組合青年部からのアピール
テロを根絶し、
 「戦争のない、すべての人が安全で
       安心して平和に生きていける
                  世界」をつくろう!


    《2001年10月1日・大阪市役所労働組合青年部からのアピール》
 9月11日、アメリカで史上最悪と言われる同時多発テロが起こりました。私たちは、このテロによって、数多くの市民や青年の生命が一瞬のうちに奪われたことに深い悲しみを覚えます。このテロ行為の犠牲になられた方とご家族・関係者の皆さんに心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。
 あわせて私たちは、このような残虐、卑劣で野蛮なテロ行為に対し、大きな憎しみと怒りをもって抗議します。たとえ、どんな宗教的・政治的な理由があったにせよ、テロ行為は正当化されるものではなく、絶対に許すことはできません。
 住民の生命と安全を守ることが、自治体にはたらく私たちの仕事です。また、私たち青年は21世紀の社会を担い生きる世代として、戦争のない世界の実現を強く願っています。
 今回の同時多発テロは、単にアメリカヘの攻撃にとどまらず、国際社会全体に対する攻撃といわざるを得ません。私たちの願う「すべての人が安全で安心して平和に生きていける世界」を実現するためには、このような野蛮なテロの根絶が求められています。
 いま、アメリカを中心に軍事カによる大規模な報復の準備がすすめられています。テロ行為に対して、軍事力で報復することは、地球上に新たな戦争とそれによる巨大な被害をもたらし、さらに、激しいテロ行為と武力報復の悪循環をもたらし、無数の犠牲者と深い悲しみや憎しみを生み出すことになりかねません。
 人類はこれまでに2度の世界大戦を引き起こし、巨大な被害と無数の犠牲者を生み出しました。私たちの先輩は、その深い悲しみと反省の中から、「もう戦争はしない」と誓った日本国憲法を制定しました。
 私たちは、テロ行為に対し、性急な軍事力に基づいた報復を行うのではなく、国連が中心となって、国連憲章と国際法に基づいて「法にもとづいた裁き」を与えることこそが、いま必要なことではないかと考えます。
 1988年にアメリカの航空機爆破墜落事故が起こったときも、国連による経済制裁を含む粘り強い対応の結果、リビア政府が容疑者の引渡しに応じ、現在、裁判が行われています。この貴重な経験にもとづき、9月12日に全会一致で採択された国連安全保障理事会の決議が述べているように「すべての国に対し、これらのテロ攻撃の実行犯と組織者、後援者に法の裁きを受けさせるために緊急に協力することを求め」、国際社会が共同して全力をつくすことを強く望みます。
 また、日本政府においても性急な軍事報復の強行の流れにのって、憲法の枠を超えた軍事支援を行うのではなく、日本国憲法の平和を願う精神にもとづいて、国際社会が確認してきた法と理性の裁きの方向で、テロ犯罪者を追い詰める努カをつくす先頭に立つことを強く求めます。
 私たちは、21世紀を生きる青年として、また、住民の安全と安心を守る自治体労働者として、より幅広い青年とカを共にし、1日も早く、テロの根絶、戦争のない平和な世界の実現のために、全力を尽くします。

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