第270号 2002年9月15日号

    機関紙「大阪市労組」に掲載した記事を紹介します

1面の記事
☆告知板
  9/20  2002市労組平和集会(原水禁大会報告)
  9/20  第8回反核・平和のための能と狂言の会
  9/21  大阪の自治体に働く青年のつどい
         「わいわいサミット2002in富士」(〜23)
  9/25  自治労連春闘・賃金討論集会(〜26)
  9/27  人勧・公務労組連絡会第1次中央行動
  9/28  部落問題京阪神交流会平和ツアー(〜30)
  10/2  国民のための行政と公務員を考えるシンポジューム
  10/5  大阪労連・公務員制度を考えるシンポジウム
  10/12 第12回大阪自治研究集会(全体集会)

☆大阪市役所労働組合第25回定期大会
壮大な共同で雇用・くらし・いのちと平和を守ろう!
ヴィアーレホールで開かれた大阪市労組第25回定期大会
 市労組の第25回定期大会が、9月10日〜11日にヴィアーレ大阪ヴィアーレホールで開かれました。大会ではのべ37人の代議員が発言し、職場の切実な要求や課題、過酷な労働条件の実態、組合への叱咤激励、豊富な活動の実践、市労組運動で培われた涙とロマンあふれる経験が報告されました。大会は、人間らしく生き、働き、連帯する21世紀型の労働組合に発展させるとした、2002年度の活動方針を満場一致で採択しました。大会発言の幾つかを紹介します。

■永谷孝代さん(福祉保育支部)
 昨年2500人の「待機児解消」ということで配置基準見直しが強行され、保育現場は劣悪に。政府の待機児解消は保育の市場化。市は保育所利用はわずかと強弁。子どもたちの命、人間としての働きがいを守れと運動している。北保育所廃止反対運動以来ずっとたたかいは続いている。今必要なのは大きな市民運動。厳しい職場実態を聞いていただきたい。

■小崎豊文さん(本庁支部・建設分会)
 現業職員への運動やかかわりが、なかなか見えにくい。市労組は現業職員も含めた労働組合。私も現業職だが分会書記長だが、1号職課題も力を入れている。現業職部分の運動も本部でもっと取り上げてほしい。

■柳岡悦子さん(福祉保育支部)
 保育職場では基本的に増員なしでやられてきた。仕事が増えてやりくりが大変。せっぱつまった状態。5種の時差出勤体制の職場は臨時任用と正規保育士が必ずカバーしていr。毎日穴があかないように苦労している。土曜日も子どもは減っていない。土曜日の行事行事の声があり、指定休や生理休暇も取りにくい。サービス残業も多い。職場実態の把握した運動を。

■田所賢治さん(北大阪支部・都島区役所分会)
 東成区役所分会や此花区役所分会では月2回の職場ニュースが発行されている。支部も3人の編集体制で月2回発行している。とにかく出そうと頑張っている。内容も組合員さんを登場させたりと努力している。区役所の登録係は業務内容が変わる。パソコン化でインストラクターも入る。ニュースにも問題点を指摘し、職場の賛同も得られ研修もちゃんとやられるようになった。宣伝の力は大きい。

■薮田要子さん(福祉保育支部・弘済院)
 8月1日付けの弘斎院職場の長時間夜勤を特集した、機関紙「大阪市労組」に「働きがいアンケート」をセットして職場に配布。自宅へ郵送もした。アンケートの返送も続いている。院とも8月21日に交渉。当局は問題意識が無い。当局交渉などで組合を体感している。土日の勤務者を増やす必要があること。年末年始の対応に不安があること。特養の待機者が多いことなど問題は山積だ。

■村冶司さん(本庁支部・住宅分会)
 昨年住宅局ができ、その8月に厚生会を再開。一方的につくられた。分会では白紙に戻せと申し入れ。チェックオフのストップ、タテ看板、分会ニュースなどで運動。今年8月に規約も是正され、やっと正常になった。スジを通した分会活動が教訓だ。

■西岡三恵子さん(福祉保育支部)
 障害児保育について、労働環境がきっちりしていない中、職場の対応がたいへんだ。支部から申し入れをした。市はほんとうに子どもの発達のための障害児保育をしているのか疑問。他労組の対応を見るにつけ、市労組は要求を大切にする組合だとつくづく感じている。

■石橋奈央さん(青年部)
 日頃から青年部はいろいろな職場の青年と交流を行なってきている。昨年9月のテロ以来行動を起こそうと、有事法制の学習などを取り組んだ。ピースアクションは誰でも参加できる取り組み。青年部ニュースも本庁や各区役所の門前も行なっている。区役所支部・分会のみなさんも手伝ってくれている。大きな反響があって嬉しかった。どの青年も平和に関心がある。府職青年部と取り組んだ「平和友好祭」も大成功。原水禁世界大会に6人参加した。共通の思いを青年らしく前向きに、活動したい。

■田村重敏さん(本庁支部・住宅分会)
 不均衡是正の6回目で落とされた。昇格順、採用順、成績順でレッテル貼られたようだ。市労組差別ではないのか。有効な運動をすすめるため、情報がほしい。本部も調査をすすめ、対応してほしい。

■三浦一仁さん(西淀川区役所支部)
 赤名新支部長のもとで支部活動をすすめている。第1回の執行委員会で全組合員で行動すること、ムリはせずマイペースで着実に運動すること、教育宣伝活動を旺盛にすすめることなどが話し合われた。機関紙は日刊で7593号になった。地域での活動にも力を入れ幅広い活動をして行きたい。

■永岡信彦さん(本庁支部・教育分会)
 事業評価システムで改善点は多いと局は言うが、14年度の調書は昨年と変わっていない。情報をもっと市民に知らすべきだ。6級昇格で対象させていく運動も必要で支部・分会は頑張っている。

■広瀬平四郎さん(南大阪支部・平野区役所分会)
 再任用の問題点は期間が今年の場合1年。来年から再雇用に移行すると、月6万円の減収になる。業務は同じで再任用は一般職、再雇用は特別職。身分が違うのに同じ仕事。区役所の出張所をミニ区役所とするのは無理があるのでは。市民要求には応えていきたい。安上がり行政への歯止めも、市民に行政責任を持つために、本部での懇談会に意見を出したい。

■浅岡秀樹さん(生野区役所支部)
 医療制度が改悪された。支部では署名を訴えてきた。国民の負担増1兆5000億円。負担増は11%の人が2倍になる。在宅の人は2000円が1万円に。老人外来3200円が12000円になり、耐えがたい負担増だ。労働時間チェック表に取り組んだが、区役所では端末が主になっていてこなせないので、早朝出勤が増に。パソコンの研修も1日ではできない。内容の改善も必要。

■樽本知明さん(本庁支部・教育分会)
 淀川スポーツセンターの所長をしている。現業職員だ。現在23館で2005年には浪速区で完成。所長といっても処遇上は何も無いに等しい。こうした業務はいろいろな職場でやられ、職域拡大でやっている。合理化と抱き合わせでやられている。

■山田正明さん(南大阪支部・平野区役所分会)
 住民基本台帳ネートワークで本部は市に要望書を出したが、自治労連では廃止を運動方針を採択し団結がんばろう求めるということ。平野区の学習会では不安だとする意見が続出した。プライバシーが守られない中、個人情報保護の運動をすすめないといけない。平和と環境の問題は差し迫った課題だ。「市役所フォーラム」が結成されたことはタイムリーだ。機構改革については住民と共にすすめるもの。具体的な理念が大事。理念を明確に。


☆2002年大阪市人事委員会「職員の給与に関する報告及び勧告」に対する市労組連の声明

2002年大阪市人事委員会
「職員の給与に関する報告及び勧告」に対する市労組連の声明

             2002年9月9日・大阪市労働組合総連合執行委員会


☆梅田博久市労組本部執行委員をジュネーブに派遣決定!!
 ILO結社の自由委員会への要請行動と
  イギリスの公務職場・労働組合調査に出発


ILO要請団に派遣が決まった梅田執行委員 公務員制度改革がいよいよ正念場を迎えようとしています。労働基本権を制約したまま賃金体系の切り下げを押しつける人事院勧告は、日本の公務員制度の不当性と国際労働基金からの逸脱という異常性をあらためて明らかにしました。全労連が提訴した公務員制度改革についてのILO「結社の自由委員会」が11月7〜8日に開かれます。国際世論によって日本政府を追いつめる絶好の機会です。委員会に先だって「結社の自由部」などへの要請団を全労連、自治労連、国公労連、全教で派遣します。
 市労組からも梅田博久本部執行委員(賃金調査局調査部長)をジュネーブに派遣することを決めました。10月26日に成田を出発し、11月3日に帰国の予定です。行き先はILOへの要請のためスイスのジュネーブ、そして公務職場と労働組合調査、とくに公契約などの調査のためイギリスのロンドンとなっています。
 梅田さんは、「今回のマイナス人勧は許せません。長時間飛行機に乗るのは苦手なんですが、大阪市役所の働く仲間の皆さんと、市労組の皆さんの代表として精いっぱい奮闘したい」と抱負を語っています。


☆コラム「中之島」
▼90年代代末以降、熱帯アフリカでは大型哺乳類が急速に減少しています。とくにゾウとゴリラの減少は深刻です。これらの動物は、どの国でも第一級の保護動物とされ、捕獲や狩猟が法律で固く禁じられています▼ところが突然あちこちで大規模な密猟が起こり、野生動物の肉(ブッシュミート)が食料として売買されるようになったのである▼その原因の一端は、実は携帯電話の普及にあります。携帯電話の部品には蓄電効率のいいタンタルという金属が使われている。その原料となる鉱石コルタンは、ゾウやゴリラが高密度に生息するコンゴ民主共和国の東部森林に豊富にあるそうです。近年コルタンが不足し、末端価格が以前の10倍以上に跳ね上がったおかげで、多くの人々が森に殺到し、地面を掘り返し始めました▼森で食料を手っ取り早く調達するために、人々は野生動物に目をつけました。この地域は近年内戦が勃発して政府のコントロールが利かなくなっています。内戦で横流しされた銃が普及し、ゾウやゴリラは次々にその犠牲になったというわけです▼大手業者がコンゴからの買い付けを中止し、他の金属を利用し始めたために、現在コルタンブームは低下しています。しかし、同じようなことはまた起こりえます。身の回りの変化が、遠い国アフリカで貴重な野生動物の絶滅を引き起こすことに、真塾な目を向けるべき時代に来ているのだと思います。


2面の記事
☆「平和と環境をまもる大阪市役所フォーラム」結成
「平和と環境を守る大阪市役所フォーラム」結成総会
 9月4日ヴィアーレ大阪のヴィアーレホールで約200人の市職員、退職者が参加して、「平和と環境をまもる大阪市役所フォーラム」の結成総会が開催されました。新たな会の誕生に会場は熱気に包まれていました。
 この会は、憲法が示す平和・民主主義、生活向上をめざし、21世紀の大きな課題である地球環境保全をすすめ、国民が主人公となる社会を展望して、自由に話し合い、行動ネットワークをつくり、必要な協力・共同をすすめることを目的としています。
 記念講演では、前大阪城天守閣館長の渡辺武さんが「太閤秀吉と大阪人気質」と題してお話しがありました。豊臣秀吉のイメージについて、美術品に見るその顔、性格と人物像、伝説・講談など、NHK大河ドラマの中の秀吉役と秀吉像、現代の「対抗」秀吉像など、興味深い内容でした。渡辺さんは「異常な秀吉の利用と、親しみのある秀吉像の双方を知っておく必要がある。正確な歴史や秀吉の学習をよくすることが大切。秀吉のイメージがどこから来ているのか、歴史の背景とともにゆっくり考渡辺武さんの「太閤秀吉と大阪人気質」と題した記念講演えてみていただきたい」と締めくくりました。
 また大阪革新懇代表世話人の藤永延代さんが激励と連帯のあいさつを行いました。結成準備会が経過を報告し、アグリーメント(申し合わせ)やマネージャー(役員)について提案し、参加者全員で採択しました。
 当面の課題では、小泉内閣の悪政を追いつめること。有事法制阻止の運動を市民と市職員などの共同ですすめること。生命と安全、地球環境をまもる活動をスタートすることなどを確認しました。


☆「民主的な職場をつくりたい」
クラボウ人権裁判勝利のための大集会

「人間の生き方」を問い質す裁判

 賃上げ労働条件の改善など、職場の要求実現・特定政党支持への批判など、職場の自由と民主主義を守るために活動した人に対して、仕事を取り上げたり、一人部屋に隔離したりして、四半世紀にわたって昇格させない・・・こんなひどい人権侵害に「思想・信条による差別は許さない」とクラボウ(倉敷紡績、本社・大阪市)に働く伊藤建夫さん(58)、宮崎周吉さん(53)が会社を訴えた裁判が「クラボウ人権裁判」です。この裁判は人権侵害・賃金差別が憲法第14条、第19条と労働基準法第3条に違反する行為であると告発すると同時に、働くものの地位と権利を守るたたかいです。
 8月31日エルおおさか大会議室にて、クラボウの思想差別をなくす会主催の「クラボウ人権裁判勝利のための大集会」が開催されました。会場は土曜日にもかかわらず、200人を超す人が参加しました。経過報告につづき記念講演は大谷昭宏さん(ジャーナリスト)が行いました。原告の宮崎さんは「皆さん方の支援が本当にたたかいのエネルギーになります」お礼を述べました。
 裁判は9月11日の21回公判で、最終陳述を行い結審となります。


☆市労組レーダー
○2002市労組『平和のつどい』

● 日時 9月20日(金)pm6:30〜8:30
● 場所 ヴィァーレ大阪ヴィァーレホール
● 内容 原水禁大会参加者報告(リレートーク)
   前川史郎さん(平和行進全コース通し行進者)のお話し
   yes,no pease クイズ
   パネル展
   ピースコール
   平和の歌シングアウト


○142期関西労働学校受講生募集中

 科学的社会主義の理論を初めて学ぶ人も一度は学んだ人も“わかりやすく”“楽しく”“明日への元気が湧く”と大好評!
● 9月28日(土)入学式 
● アピオ大阪(森ノ宮)午後6時30分より
● 総合教室・『働くものの哲学』教室・『働くものの経済学』教室・労働組合基礎教室・労働組合教室
● 問い合わせ、申し込みは市労組本部教育学習部の石水部長まで


○創立4年、笑工房が自信を持って贈る、第2回笑工房秀作落語会

 笑福亭松枝さんの「ストップ・ザ・医療破壊」、桂福車さんの「この心、親知らず」、笑福亭鶴笑さんの「不思議の星のアリス」、林家染語楼さんの「虫歯地蔵」、桂三風さんの「政やんのリストラ」、ミヤ蝶美・蝶子さんの「作ろう男女共同参画社会」の6作を一挙熱演。
● 日時 10月2日(水)pm6:30開演
● 場所 ワッハ上方演芸ホール
● 入場料 当日2500円 前売り2200円
● 問い合わせは市労組本部武久副委員長まで


○革新懇の秋の美術展

 3回目の「秋の美術展」が開催されます。「美術展」では、平和・民主主義・くらしの向上を願いながら美術画壇の第一線で活躍されている美術家の作品150点余りが一堂に展示されます。みなさんのご鑑賞をお待ちしています。
● 10月3日(木)・〜5日(土)
● 大阪グリーン会館2階ホール
● 入場無料
● 問い合わせは大阪革新懇・美術家懇話会Tel 072−826−1600


○あしたに引き継ごう地方自治・平和・安全のまちづくり

 第12回大阪地方自治研究集会が開催されます。積極的にご参加ください。
全体会
● 日時 10月12日(土)13時〜17時
● 会場 クレオ大阪南(地下鉄谷町線「喜連瓜破」)
● 歌と語り 野田淳子さん(シンガーソングライター)
● 基調講演 自治体改革の争点 加茂利男さん(大阪市立大学法学部教授)
● 問題提起と討論
● 参加費 500円(全体会・分科会共通)
分科会
 3つのテーマ、17の分科会があります。10月19日から11月17日の間に開催されます。詳しくは市労組本部自治体局にお問い合わせください。

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