第280号 2003年3月1日号

    機関紙「大阪市労組」に掲載した記事を紹介します

1面の記事
☆告知板
  3/3 有事法制反対大阪連絡会シンポジウム「有事法制とマスコミ」
  3/4 全労連第3波全国統一行動(霞ヶ関総行動)
  3/5 区評税務部会「税務相談会」
  3/6 わらび座ミュージカル公演「つばめ」(〜7)
  3/8 2003年国際婦人デー大阪集会
  3/13 全労連第4波全国統一行動
      (大阪総行動、菜の花総行動、重税反対全国統一行動)
  3/15 患者負担増反対2003近畿総決起集会
  3/18 友淵学童裁判判決日
  3/18 大阪住民のための情報公開センター総会


☆2003春闘 雇用・くらし・いのち・平和をまもれ!
世界に広がる「アメリカのイラク攻撃NO!」の声
Don't ATTACK IRAQ!

イラクへの戦争反対、平和まもれ!2・14大阪集会
2・14大阪集会
横断幕やキャンドルを手に3000人がデモ行進

イラク戦争反対の横断幕やプラカードを手に アメリカ・ブッシュ政権のイラク攻撃への緊張が高まる中、国際世論による「アメリカのイラク攻撃NO!」の声が広がっています。2月15日に世界中を駆け巡った「反戦の波」は、世界78カ国・600都市にもおよび、1000万人以上がデモに参加したと報じられています。
 国内では、2月14日に東京・明治公園での、「2・14大集会」に2万5000人が参加しています。大阪では、同日、扇町公園で「イラクへの戦争反対、平和まもれ!2・14大阪集会」(主催・同実行委員会)がひらかれ3000人が集会やデモに参加。市労組からも多数の組合員が参加しました。
 集会であいさつにたった、関西大学名誉教授の鯵坂真さんは「アメリカのイラク攻撃を阻止するため、戦争反対の共同の行動を大きく広げよう」と訴えました。
参加者らは、横断幕やプラカードとともにペットボトルで作ったキャンドルを手に、「イラク攻撃やめよ」「戦争反対」を訴えながらデモ行進しました。


全労連第2波全国統一行動
   (2・20国民・地域総行動)


全国で、早朝宣伝や集会・デモなど多彩なとりくみが

大阪市内の各地でも総行動がとりくまれた(写真は西淀川区でのとりくみ) 「雇用・くらし・いのち・平和をまもれ」と全労連の呼びかけでとりくまれた「2・20国民総行動」に呼応し、大阪府内でも各地の職場地域で、早朝から宣伝行動や集会、デモなど多彩なとりくみが展開されました。
 北区、中央区、西区の労働組合でつくる「みどうすじ総行動実行委員会」の呼びかけでとりくまれた御堂筋デモ行進は、中之島公園で出発集会が開かれました。山田英夫実行委員長が「今、新卒者の雇用はなく、医療制度改悪で負担は増大。国民・労働者いじめの小泉内閣へ反撃しよう。イラク戦争反対の声もあげよう」と訴え、要求を掲げて御堂筋をデモ行進しました。
 西淀川区では、「2・20総行動実行委員会」主催の区民集会やデモがとりくまれ「イラク攻撃反対」「戦争反対」「年金の切り下げ反対」「社会保障の充実」などをパレードで訴えました。福島区労連でも医師会などへの要請行動などのとりくみが展開されました。

全労連第4波全国統一行動
   3・13大阪総行動
      菜の花総行動
         重税反対全国統一行動

「雇用・くらし・いのち・平和をまろう
            3月13日
   ○早朝宣伝行動(各駅ターミナル・地域・職場)
   ○地域宣伝行動・申入れ行動(午前中)
   ○第1次御堂筋総行動(終日)
   ○ランチタイムびっくりデモ(お昼休み)
   ○要求実現市労組総行動(夕方)


☆コラム「中之島」
▼2月18日、国連安保理の公開討論で日本政府代表が、イラクへの査察の有効性を認めず、新決議が必要と発言した。大多数の国が査察を継続し、平和的に解決することを訴えたにもかかわらず、査察継続に反対したのは、27ヶ国中、日本とオーストラリアの2カ国だけ▼アメリカは核兵器により先制攻撃をも公言している国。イラクへの武力攻撃は核戦争に発展する危険性があり、21世紀は地球壊滅の世紀になる恐ろしさをもっている▼なんとしてもブッシュ政権の暴走を止めたいと、イギリス、イタリア、スペインでは、「史上最大」といわれる平和デモが繰り広げられた。その数、ロンドンで2百万人、ローマ3百万人、マドリード2百万人、ベルリン50万人。78カ国・地域の600を越える都市で1千万人以上の人々が14日から16日にかけて集まった▼イラクへの武力攻撃は不可避ではない。アメリカの世論が変わればブッシュ政権も戦争を回避せざるを得ない。そして、アメリカの世論を変えるのは世界の世論だ。こんな時、戦争を放棄すると宣言した憲法を持っている日本の役割はもっとも重要だ▼「戦争反対は利敵行為」という軍国主義の遺物のような言葉が、政権与党の公明党幹事長から発せられた。「21世紀を戦争の世紀にしてはならない」。改めて日本政府に対するとりくみを強めたい。


2〜3面の記事
☆2003年春闘特集
要求づくりの対話と議論で
    つくろう「共同のパワー」

春闘で要求を実現しよう!!
ガマンの先に平和は見えない

2003春闘どうたたかうのか

 小泉自公保政権の「構造改革」は耐え難い「病み」と「犠牲」を労働者・国民に押しつけています。この悪政に対し「くらしや雇用、地域経済の危機打開」をめざす諸階層・諸分野の運動強化を土台に、「一致する要求・課題」で共同する運動の大合流を追求し、春闘を社会的、国民的な運動として発展させ、要求の前進と同時に政治・経済の流れを変え、今年末に予定されている市長選挙で市政の刷新、民主化を実現させる確かな展望をつかむことができるのかが問われています。

職場・地域から国民総決起を

 春闘をたたかう中心勢力は労働組合です。他方で、「構造改革」により中小企業、自営業者、高齢者、障害者、青年・女性など、あらゆる人々の仕事と生活、権利が破壊されています。いまこそ、労働組合の持つ力を、国民の共同要求実現のために発揮することが求められています。職場要求を地域の要求と結びつけるたたかいが求められているのです。

雇用・生活破壊に歯止めを

 民間労働者の年収は、一年間で平均7万円も減少し、大阪市職員も給料カット・昇給延伸で平均  万円の年収ダウンとなっています。加えて、健保、年金、介護、雇用保険料の引き上げや配偶者特別控除の廃止などの増税で、春闘共闘の試算でも年間10万円以上の負担増が労働者を待ち受けています。しかし、こうした情勢に対し、雇用・生活破壊に立ち向かう反転攻勢の春闘に決起するより他に解決の道はありません。

地域春闘の前進を

 多くの地域で商店街が「シャッター通り」と化し、町工場からは機械の音が途絶えています。大手ゼネコンの乱開発、大企業の海外移転、大規模スーパーの進出による地元商店街の衰退、地域金融機関の再編淘汰、学校や病院の統廃合などが地域経済・地域社会の空洞化をもたらしています。行政、中小企業、労働組合、地域住民などが力と特性を発揮し、豊かな地域につくりかえる協力と共同を前進させることが求められています。


賃金の底上げ要求実現へ
   新たな賃金闘争とは


賃金闘争の柱


 2003春闘では民間大手組合がベア要求を行わなわず、賃下げをどう防ぐかが焦点になっている中で、自治労連や市労組がどのような賃金要求を掲げてたたかうかは重要な課題です。経済が右肩上がりの状況では、企業のぼろもうけをはき出させて、「大幅賃上げ」を実現することが、賃金闘争の対決軸でした。しかし、政府と財界が一体となって賃金破壊攻撃を強めている状況の下では、いかに賃下げをくい止め、賃金の底支えをしていくかに焦点が移ってきています。公務労働の分野でも、賃金闘争を「企業内」闘争にとどめてたたかっていても限界があるのは明らかです。全国で80%の未組織労働者をはじめ、「全労働者の賃金底上げ」要求を掲げて共同闘争を進めていくことが必要です。

市役所内の「賃金底上げ・均等待遇・差別是正」を

 大阪市においても、全体として「新行財政改革計画」のもと、自治体リストラによる人員削減や必要な人員確保を正規職員で補充しないなどで、臨時的任用職員や嘱託職員が増えてきています。その上、臨時的任用職員や嘱託職員といえども、正規職員と同じ仕事を任されるケースが多くなっています。しかし、賃金や労働条件面では正規職員と大きな格差があります。そこで、賃金の底上げに加え、正規職員の初任給の年収を最低限とする均等待遇・差別是正にポイントを当てて要求していく必要があります。市労組は、今春闘で「誰でも1万円以上」「時間額1,000円以上」を要求に掲げることを提案しています。


間接賃金である社会保障のたたかいを強めよう

政府・財界のねらいとは

 小泉「構造改革」により社会保障分野も全面的なリストラが次々と行われようとしています。社会の高齢化が今後もいっそう進展する中で政府・財界は、社会保障への支出抑制・保険料負担の一掃をねらっているのと同時に、社会保障の分野を市場化(営利企業の活動の場)しょうとしています。2003春闘共闘委員会の試算によると、社会保障の改悪攻撃により、賃下げがなくともこの2、3年で、社会保険料の引き上げや増税により手取り収入が年間10万円も引き下げられます。だから、社会保障闘争を「第2の賃金闘争」として位置づけ、通年化したとりくみが求められています。

医療制度の改悪

 医療分野では、昨年の臨時国会で成立した医療改悪法により、今年4月から健康保険本人・家族入院の自己負担が2割から3割にかわることになります。昨年10月に老人医療の窓口負担が1割化されて高齢者の受診抑制がおこっており、続いて健保も改悪されれば、国民皆保険制度が解体の方向へむかうと、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本看護協会が反対に立ち上がっています。さらに、野党間でも共闘体制が確立し、「健保改悪凍結法案」が国会に提出されています。健保改悪反対のとりくみが、当面する大きな焦点になっています。

年金制度の更なる改悪

 年金改悪に立ち向かうポイントは3つあります。まず第一のポイントは、2003年度予算で決められる2003年度「年金額の引下げ」の課題です。現行の「物価スライド制」の凍結解除で、0・9%の引き下げが行われようとしています。第二のポイントは、2004年年金改悪案作りが急ピッチ進められていますが、ストップをかける視点です。2025年に向け、保険料を引上げていくか、給付を下げるか悪魔の選択をさせようとしています。第三のポイントは、2000年改悪の実害が進行していく問題です。厚生年金・共済年金の比例報酬部分の5%削減や支給開始年齢の65歳への引き伸ばしが進んでいます。これらの課題を解決するには、雇用確保と賃上げしかないことを示すときです。

介護保険の見直し

 介護保険がスタートしてから3年目。2003年度から介護報酬や保険料の見直しがされます。全国的には、65歳以上の一号被保険者の保険料が11%値上げされますが、大阪市では 割値上げされ、高い保険料にされようとしています。利用しやすい制度にしていくためにも、保険料・利用料の減免制度の拡充や保険料についての不服申立て運動を展開していく必要があります。


☆2003年度市労組連統一賃金要求

 大阪市労組連は、2月18日に中央青年センターで第25回中央委員会を開催し、2003年度の「市労組連統一賃金要求」を確定しました。

     2003年度市労組連統一賃金要求


4面の記事
☆メンタルヘルス学習会
「こころは元気ですか?」
   2月19日・ヴィアーレローザホール
講師を務めた東崎栄一医師
充分な睡眠と生活習慣の改善が効果的

 市労組は、今春闘の一環として、要求の強いメンタルへルスの学習会を2月19日、ヴィアーレ・ローザホールで開催しました。
 奈良民医連・吉田病院の精神科医・東崎栄一先生を講師に、メンタルヘルスについて学習しました。東崎先生は、「ストレスを減らすにはまず『あと1時間の睡眠』が有効、生活習慣や食生活の乱れを整えることが一番効果がある」と強調しました。

職場での集団的な対応も重要

 参加者からも具体的なケースについての質問が出され、「相談を受けるときには一人で受けず、受けるほうも集団で受けるほうがいい」など一つ一つに丁寧なアドバイスを受けました。労働組合としては、長時間労働をなくし、職場環境を良くするということが根本のとりくみとしてありますが、この学習会での話を参考にし、健康診断の充実やリハビリ勤務などの実施など今後メンタルへルスへの対策を強化していく必要があります。

☆イシマル・ヒデさんが読売国際漫画大賞で「近藤日出造賞」を受賞
近藤日出造賞に輝いたイシマル・ヒデさんの作品「2020年の夜」
イシマル・ヒデさん 2月14日、元西淀川区役所職員(昨年退職)で、市労組組合員だったイシマル・ヒデ(石丸秀雄)さんの読売国際漫画大賞「近藤日出造賞」受賞祝賀会が開かれました。
 読売国際漫画大賞は、プロ・アマ、国籍を問わない世界でも最大規模の漫画コンテストです。今回は日本を含め72の国・地域から7469点の応募作品があり、石丸さんの作品は、大賞に次ぐ「近藤日出造賞」に選ばれました。
 3月6日(木)から11日(火)までは、阪急茨木市駅構内で「日本画二人展」も開かれます。なお、今回の受賞作品はインターネットで見ることができます。
アドレスは、http://www.yomiuri.co.jp/cartoon/cartoon24_02.htmです。


☆京都・貴船の河川敷で恒例の交流会
雪はなくても楽しく交流

京都・貴船川河川敷で楽しく交流 2月15日、京都・貴船の河川敷で市労組の雪中交流会が開かれました。この交流会は、市労組現業方議会が中心となって毎年行われているもので、冬の恒例行事として、もうすっかり定着しています。早朝、京阪淀屋橋駅に集合した一行は、京阪、叡山電鉄と乗り継ぎ貴船口へ。そこから貴船神社に立ち寄りながら貴船川の河川敷へと向かいました。今年は気温が高めで残念ながら雪はありませんでしたが、河川敷では先発隊により、豚汁や焼き肉などが用意され、焚き火の上には、竹筒で燗をしたお酒が準備されていました。乾杯は、竹で作ったぐい飲み。焚き火を囲って楽しく談笑したあとは、大人も子どもも童心にかえってゲームで大はしゃぎ。冬の1日を心ゆくまで楽しみました。


☆市労組「情報ねっとわーく」が優秀賞受賞
生野区役所支部「しょうてん」も取材記事賞に
2003年全国新年号機関紙誌コンクール

優秀賞を受賞した市労組本部の「情報ねっとわーく」 日本機関紙協会主催の「2003年全国新年号機関紙誌コンクール」の発表と表彰式が2月15日、東京池袋の東京芸術劇場で行われ、本部から江川信雄機関誌部長が式典に参加しました。
 コンクールには、全国から435紙誌・ホームページが参加しました。市労組からは、本部の「情報ねっとわーく」が取材記事賞を受賞した生野区役所支部の「しょうてん」雑誌の部で優秀賞を受賞。生野区役所支部の「しょうてん」も特別賞として「取材記事賞」を受賞しました。
 日本機関誌協会の桜井輝治さんは雑誌部門の講評で、「専門性を大切にしつつ、普遍的なテーマの追求を」と述べ、「優秀賞の大阪市労組の『ねっとわーく』は職場にしょうてんを当てることで仕事と地域の関連を浮かび上がらせています。自治体リストラに抗して公務員の仕事を語ることでその実態と誇りが語られていて、ここにも『普遍性のあるテーマ』が成功しています」と評価されました。


☆市労組レーダー
○税金のことなら何でもおまかせ
      区評・税務部会が税務相談会


 「税金のことなら何でもおまかせ」との立場で市労組区役所支部協議会の税務部会が確定申告シーズン恒例の税務相談会を開催します。医療費、年金、扶養の変更、介護保険、家の購入・増改築などの住宅取得控除や還付申告など、国税・地方税についての相談コーナーです。税金のことなら何でもお気軽にお聞きください。(申請には、領収書、印鑑、口座番号などが必要となります)
● 日時 3月5日(水)午後4時〜7時
● 会場 市労組本部事務所会議室
● 主催 市労組区評・税務部会


○社会保障の充実を求めて請願署名にとりくんでいます 

 小泉政権下で、医療や福祉に対して国民労働者に痛みを押し付ける攻撃が強まっています。4月からの健康保険本人3割負担など医療費の値上げ、老人、重度障害者、母子家庭、乳幼児などの各種医療助成の見直しなど市民生活を直撃する改悪が行われようとしています。「いのち」や「くらし」をまもるため、市労組では、以下の請願署名にとりくんでいます。みなさんのご協力をお願いします。

●共済・健保3割負担など医療費負担増の凍結・見直しを求める請願署名
●府民の医療を守り、各種医療費助成制度の見直し反対、制度の存続を求める請願署名
●医療改悪の実施と社会保障の改悪に反対し、充実を求める請願署名
●綜合的難病対策の早期確立を要望する請願署名


なお、いずれも締め切りは3月26日(水)本部社会保障部必着です。

○ムダづかいやめてんか!!
 市民生活「非常事態」宣言 怒りの大行動


 ◆3月7日(金)正午スタート
 ◆中之島・本庁舎南側公園女神像前
 ◆みんなで市役所をとり囲もう!!

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