第287号 2003年6月15日号

    機関紙「大阪市労組」に掲載した記事を紹介します

1面の記事
☆告知板
  6/15 第35回みんなで保育・子育てを考える集会
  6/17 第28回区役所評議会評議員会
  6/20 大阪市退職者会2003年度総会
  6/20 教育と平和を守る大阪市民集会
  6/21 大阪市をよくする会学習討論会
  6/22 第48回大阪母親大会
  6/25 大阪自治労連市内協ボウリング大会
  6/28 自治体に働く女性の全国交流集会
  6/28 うたごえサークル「なのはな」コンサート


☆公務労働者も民間労働者も 力あわせて生活と雇用を守ろう
淀屋橋での宣伝行動(6月4日)
6・4大阪総行動で、公務と民間が共にたたかう

 「働くルール・民主的公務員制度確立、教育基本法改悪阻止、仲立証券争議勝利」を掲げて、「総行動」が6月4日行われました。大阪労連、大阪公務共闘、仲立証券争議支援共闘会議の3者が主催したもの。
 早朝8時には、府下いっせいターミナル宣伝、そして午前中人事院(近畿)前での要請行動、ランチタイム時の大阪府庁前集会とデモ行進、午後は自治労連全国キャラバンとも連携して、近畿財務局・労働局前集会と要請、大阪府・大阪市・人事委員会・教育委員会・議会への申し入れ、大阪証券取引所前座り込みなどを精力的に行い、夕方からは「たそがれビアガーデンコンサートと仲立証券の仲間を励ます集会、そして「雇用・くらし・いのち・平和をまもろう」1000人パレードのプログラムを成功裏にこなし、労働者や市民にアピールしました。


夏期一時金闘争ヤマ場越え、たたかいは人勧期闘争へ

本庁舎前でも職員に対して宣伝 市労組は、「夏季手当てに関する申し入れ」を5月30日に行いました。そして6月4日には「市労組連夏期闘争勝利総決起集会」を開催し、経過報告とたたかいの決意表明がありました。
市労組組合員からの決意表明は、北大阪支部の田所賢治さんが行いました。
 6月16日には、市労組連団体交渉が行われ、それを受けて「市労組連単組役員決起集会」が意気高く開催されました。そして、6月16日市労組連団体交渉において市側から回答(別掲)が出され、今期闘争を終結し回答について各単組討議に付しました。機関としての判断は、6月24日の第6回臨時中央委員会で行います。


2003年夏季手当市側回答
●支給額 2.05ヵ月(期末1.45月 勤勉0.6月)
●支給日 6月30日(月)
●夏季休暇 5日(特別休暇)
<臨時的任用職員(保育所保育士等)>
 本務職員に準じた取り扱いとする。
<変則勤務者手当(長時間勤務者)分>
 変則勤務者手当を受給すべき期間に応じて算出した額を、期末手当基礎額、勤勉手当基礎額に算入する。
<再任用職員について>
●支給額 1.00ヵ月(期末0.7月 勤勉0.3月)
●支給日 6月30日(月)
●夏季休暇
     フルタイム勤務職員  5日の特別休暇
     短時間勤務職員    週あたりの所定の勤務日数に応じて付与


☆2003年夏期一時金闘争における市側回答に対する市労組連の態度

2003年夏期一時金闘争における市側回答に対する市労組連の態度はこちらへ


☆有事法制発動を許さない
国民平和大行進 7月4日大阪市内入り

 「戦争」の危険が潜む情勢のなか、今年も「国民平和大行進」が既に出発しています。今年は「通し行進」に藤原千代さん(市労組藤原書記長の妻)が元気に頑張っています。平和への思いを込めて一歩でもいっしょに歩きましょう。
 <幹線コース>
住吉区役所(9:00)→天王寺公園(10:45)→大手前遊歩道(府庁前)(13:15)→大阪市役所(14:10)→都島区役所(15:15)→旭区役所



☆コラム「中之島」
▼今、一番の焦点は「有事法制」の問題でしょう。6月6日、なんと90%の賛成で可決されてしまいました。民主党が賛成に回ったからです▼民主党曰く「法案に『基本的人権』を盛り込む約束が出来た」そうですが、そもそもこれは、戦争をするための法律で、基本的人権をもっとも阻害するのが戦争です。例えれば「殺人をしない殺人者」「悪いことをしない悪人」と言っている事と同じ事ではないでしょうか。結局のところ、あり得ない事を約束させ“賛成”したのです。民主党を支持している人たちはどんな思いでしょう▼もう一つおかしな話があります。「イラクは大量破壊兵器を保有している」と繰り返し断言して米国のイラク侵略に支持を表明してきた小泉首相、六月十一日党首討論で日本共産党志位委員長に「いかなる具体的根拠を持って『保有している』と断言しているのか」を問われ、答弁に窮し「フセインは未だに見つかっていないから、フセインはいなかったといえるか」と誰かの“オウム返し”に答えました▼詭弁というか、頓珍漢というか、とんでもない発言をこの国の首相はするものです。有事法制は国会で可決されましたが、具体的発動をさせない闘いはこれからです。筆者としては最後のコラムになりました。拙い文を読んでくださった皆さん。ありがとうございました。(H・T)


2面の記事
☆住民のいのち・くらし・福祉に責任をもち
  誇りを胸に安心して働ける職場を!

市労組公務員制度改革学集会
 (6月3日ヴィアーレおおさかローザホール)
学習会には多数が参加
「全体の奉仕者」である公務員を、根本から変質内容

 大阪自治労連の賃金調査部長の久保貴裕さんを講師に向えて開催された「公務員制度改革・労働法制」の学集会は、関心の高さを物語るように会場いっぱいの参加者が集い、熱気にあふれたものになりました。
 久保さんは、「なぜいま公務員制度改革か」から解きほぐしました。「広域化・マニュアル化・市場化・スリム化・戦争協力・権力行使」の「政府・財界」の自治体戦略からとらえ、その本質を明らかにしました。
 そして、公務も民間も正規雇用から不安定雇用に置き換えていこうとしていること。その目的のため、公務員制度関連法を成立させようとしていることの重大な内容に言及しました。

いまこそ本物の改革を国民とともに

 つづいて、「それでは、どうすれば職場で生き生きと仕事ができるようになるのか」について話を進め、職場の「健康度」はかる仕事の3側面(要求度、裁量度、支援度)から検証し、公務員制度が国の思いどおりに改悪されると、自治体の職場は荒廃する断言しました。
 また、「憲法と地方自治・ILO勧告をふまえ、国民奉仕をつらぬく公務員制度」こそが今求められているとし、そのための6つの改革を提唱しました。最後に、21世紀の地方自治のあり方をめぐって対決する時だとして、住民本位の新しい流れを促進する公務員になろうと呼びかけました。そして、「なによりも自治体労働者の良識と尊厳をかけて」と結びました。


☆全面反撃の宣伝強める年に
日本機関紙協会大阪府本部が定期総会開催
日本機関紙協会大阪府本部の定期総会
 「草の根機関紙ジャーナリズムの強化を」と、日本機関紙協会大阪府本部の第55回定期総会が、6月14日に福島区の大阪機関紙会館で行われま記念講演した辛淑玉さんした。小森理事長の開会あいさつで始まった総会は3部の構成で、第1部は総会議案の提案、討議、採択。そして会員の意見発表として、「年誌づくり」について阪大病院支部からや、ヘルスコープ、建交労関西支部から発言が続きました。第2部は第39回全関西機関紙コンクール審査発表と表彰式。第3部は記念講演を、辛淑玉(シンスゴ)さんが『21世紀に生きる―――。機関紙でつくろう元気な街、職場、地域』と題して行いました。辛さんの講演は、自らの経験なども引き合いに出した身近でわかりやすく、明るくさわやかでやさしく、期待していたとおりのもので参加者は盛んに拍手を送っていました。


☆大阪市研究会が例会100回で記念講演

記念講演をしていただいた芝村篤樹教授 大阪市研究会は、5月31日に第100回の例会を大阪市立大学文化交流センターで開催し、幅広い分野から31人の参加がありました。
 記念講演として大阪の近現代史の研究者として知られる芝村篤樹さん(桃山学院大学教授)に『大阪市における都市専門官僚制の過去と現在』と題して講演をいただきました。芝村さんは、「戦前から大阪市では行政の専門家が専門知識をもって主導的に市政を担う体制(都市専門官僚制)を築いてきたことに特徴がある。それは一方では住民自治や区自治を阻害することにもなる二面性もあった。また1960〜70年代の大都市を中心とした革新自治体は、市民参加による都市専門官僚制を変革する壮大な実験であったが、今後も革新自治体の教訓をいかに受け継ぐかが課題となる」ことなどを、歴史の転換点に注目しながらアカデミックに講演されました。
 大阪市研究会では、毎回の例会の内容を詳細な「研究会ニュース」にまとめて発行してきました。そのほとんどは林弘訓さん(元市労組北大阪支部在籍)の作成によるものです。当日の講演後、林さんに慰労と感謝の意を込めて花束が贈呈されました。なお、第1号から100号までのニュースは冊子にして発行する予定です。


☆市労組レーダー
○第39回全関西機関紙コンクール
 入選作品が発表されました


 大谷昭宏さんなどジャーナリストも審査する機関紙コンクールが5月20日締め切り、6月14日審査発表と表彰式で行われました。市労組からも多くの入賞受賞がありました。
<21世紀特別理事長賞>『埠頭』港区役所支部、『にしよど』西淀川区役所支部。
<入選>『はじめまして大阪市労組です』市労組本部。
<特別審査委員長賞>『情報ねっとわーく』市労組本部。
<佳作>『ふくほ』福祉保育支部、『グリーンピース』青年部、『情報ねっとわーくネット版』市労組本部。
<努力賞>『大阪市労組』市労組本部、『Pure』婦人部。

○市労組青年部が色紙カードカレンダー
 「憲法の夢 未来へ」を作成


 市労組青年部が、FDプラケースにかわいらしく収まった「憲法の夢 未来へ」の色紙カードカレンダーを作成し、7月18日〜21日の日程で実施予定の「PEACE TOUR ‘03」の賛助のお願いをしています。1ケース300円(以上)のカンパをとのこと。カードカレンダーには日本国憲法の全文が楽しいカットとともに見る人にやさしく訴えかけてきます。「あなたの恋人や、ご家族へのプレゼントにぜひどうぞ」と中川青年部長は呼びかけています。

○公務員賃金の改善を求める署名にご協力を

 公務労組連絡会は「マイナス勧告」阻止、不況打開、国民生活改善をと、不況の悪循環を断ち切るために署名を呼びかけています。人事院総裁に提出するものです。@人事院勧告の社会的影響をふまえ、不況打開と労働者の生活改善の観点から、「マイナス勧告」をおこなわず、公務員賃金の改善をはかること。A「同一労働・同一賃金」の原則を堅持し、地域間格差を拡大する「地域に勤務する公務員給与」の削減・見直しを強行しないこと。を、要求事項に挙げています。
 職場の皆さんの積極的なご協力をお願いします。

○「年金がない!?―知ってほしい『無年金障害者』のこと」
  学生無年金障害者訴訟全国連絡会・編
  (株) クリエイツかもがわ発行 定価 本体1000円+税


 学生無年金障害者が全国で、国に対して「年金を支給してほしい」と裁判に訴えたという新聞記事が出たことは、覚えている方もおられることと思う。
 だが、国民皆年金をうたい文句に国民年金制度ができてすでに40年以上を経過するのに、いまだに制度の欠陥が正されずに放置されている現状について、知る人は少ない。まして、10年以上前に国会で「無年金障害者の所得保障については、福祉的措置による対応も含めて速やかに検討すること」という付帯決議がなされた後もそのまま手がつけられずに来ていること。全国に約12万人と推定される無年金障害者がいるとされているが、その実態は厚生労働省さえ把握していないこと。阪口厚生労働大臣が「無年金障害者の解消」に取り組む決意を大臣として初めて言及し、国会では「無年金障害者問題を考える議員連盟」が超党派で設立されたことなど、余り知られていないようです。
 本書は無年金障害者がなぜ発生して、現状はどうなのか、障害者の所得保障のありかた、年金制度の問題など、多くのことを考えさせてくれます。今、老齢年金受給者への課税強化や年金額の更なる引き下げなど年金生活者への攻撃が強まっている中、その年金権すら保障されていない「無年金障害者」のことを、みんなで支え応援して、ともにたたかう力にしたいものです。(市労組社会保障部長 亀岡照子)

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