第292号 2003年9月15日号

    機関紙「大阪市労組」に掲載した記事を紹介します

1面の記事
☆告知板
  9/18 市労組第27回定期大会(〜19)
  9/20 マイナス人勧許すな!公務共闘総決起集会
  9/20 大阪労連大阪市地区協議会第16回定期総会
  9/21 大阪市みんなで保育・子育てを考える集会
  9/23 悪政への怒りを総結集9・23府民大集会
  9/25 前進座公演「銃口」(三浦綾子原作)
  9/27 平和と環境をまもる市役所フォーラム総会
  10/2 大阪市役所包囲行動
  10/3 第6回地方自治研究全国集会(〜4)


☆いま自治体をめぐって何がおきているのか
市労組が自治体リストラとたたかう
  学習決起集会を開催 9月3日

記念公演を行なう中山徹助教授
 現在進行している自治体リストラ攻撃の特徴は、総合規制改革会議、構造改革「特区」、地方独立行政法人、第27次地方制度調査会、三身一体改革、公務員制度改革、労働法制改悪などの動きと一体となって質的に変化しきています。
 こうした中、市労組は昨年に続き2回目の学習交流会を開きました。

仕事や働きがいを語ることを労働組合の中心に!

 自治体リストラ攻撃の質的変化の第1は、「働き方」と「雇用」「身分」の大きな改悪です。正規職員の大幅な削減と非正規化、「解雇の自由」化です。第2は、規制緩和・市場化・企業参入の動きの強まりです。保育・医療・福祉施設の分野に、企業や独立行政法人などが参入し、「公的責任」「自治体責任」を否定する動きです。第3は、財源保障抜きで権限を自治体に与えながら自治体の自己決定などを重視し、形式的な住民参加を保障し、住民の参加で「民営化」や「職員削減」をすすめることです。
 私たちは、あらためて「自治体とは何をするところなのか」「自治体労働者とは何か」という原点を踏まえた論議と実践が早急に求められています。


職場の活動の教訓から、たたかいの展望をつかもう

 「大阪市の自治体リストラとたたかう学習交流集会」は約100名の参加で、9月3日夕方からヴィアーレおおさか・ヴィアーレホールで開催されました。中山000副執行委員長の司会でスタートし、基調報告は藤原一郎書記長が行いました。「改めて自治体を考える」と題して、奈良女子大学助教授の中山徹さんが講演しました。
 中山徹助教授は、@民営化・民間委託の今日的状況熱心に学習する集会参加のみなさん、A民営化・民間委託で何が変わるか、B自治体がはたすべきこと。について大変判りやすく話されました。結論として「医療・福祉で市民に格差をつけてはならない。リストラ・失業率の増大・賃金ダウンなど市民の生活が厳しい中、頼りは医療・福祉・教育だ。にもかかわらず、民営化・市場化に走っていいわけがない。」というものでした。
 職場を代表しての発言は、市立保育所民間委託白紙撤回のたたかいを、福祉保育支部の永谷孝代書記長が力強く報告しました。


☆2003年大阪市人事委員会「職員の給与に関する報告及び勧告」に対する市労組連の声

2003年大阪市人事委員会「職員の給与に関する報告及び勧告」に対する市労組連の声


☆コラム「中之島」
▼青年に仕事がない。卒業しても、就職できないから学校に行く。わずかな求人には蟻のごとく殺到し、落ちたものは社会に必要とされないのかと悩む。しかし、企業のなかでは、長時間・過密労働とサービス残業の横行。それで就職難とはおかしな話だ▼政府が発行した「国民生活白書」では、フリーターの急増が、@日本経済の成長阻害A社会の不安定化B少子化の深刻化になると警告している。企業でも、青年労働者が減り、これまで蓄積してきた技術やノウハウが継承されず問題となっている。青年がいつまでも経済的に自立できず、結婚して家庭を持ち、子どもを生み育てる条件がないのは、日本社会全体の大問題だ▼大企業は、1995年から2001年の間に正社員を108万人減らした。新規採用者を減らしてパートや派遣に置き換え、正社員に対しては、長時間・サービス残業を押し付けてきた。また、小泉内閣は、大企業のリストラ・人減らしを「構造改革」などといって応援し、青年の就職難を悪化させてきた▼その一方、ヨーロッパでは、青年の雇用問題はどの国の政府も見過ごすことのできない重大問題としてとりくんできた。ドイツでは10万人分の青年雇用を準備し、フランスでは、週35時間労働制で労働時間を短縮した分、雇用を増やしている▼日本でもサービス残業をなくせば、161万人もの雇用が増やせるのだ。政府が本気になって企業に法律を守らせれば、大きく青年の雇用は前進するだろう。日本社会の将来のため急速に運動を強めよう。

2〜3面の記事
☆人員要求特集 「施策」と職場要求に落差あり!

  (記事については省略)

4面の記事
☆大阪市公務公共労組が誕生
 大阪市と市の関連職場で働く仲間のユニオン
大阪市公務公共労組結成総会
「結成準備会」でよく論議し
 結成大会に結実 職場の期待高まる


 大阪市や市の関連職場で働く、再雇用・非常勤嘱託・外郭団体職員・臨時・パート・アルバイト職員などでつくる労働組合が大阪市に誕生しました。職場を守り、労働条件の改善をかちとる運動が前進しようとしています。「ひとりでも入れる労働組合にあなたも加入を」をキャッチフレーズに結成準備会がその準備を進めていましたが、9月9日労働組合結成の運びとなりました。労働組合の名称は「大阪市公務公共労働組合」。
 結成大会で執行委員長に選出された長井達夫さん(平野区加美出張所)は、「働くものの権利が守られていない。非常勤・嘱託などの人は『年金や健康保険に入れるの』『雇用保険の扱いは』『仕事や通勤途中怪我などしたら』『有給休暇はとれないの』『通勤手当は支給されますか』など要求が渦巻いています。しっかりがんばれば獲得できます。やはりひとりでなくみんなの力を合わせることが大切」と話します。

感激の結成大会

 9月9日(火)午後6時30分、大阪教職員会館たかつガーデン・カトレアの間で大阪市公務公共労働組合は歴史的な結成大会を整然と開催しました。大会議長に吉村千代さんと長尾000さんを選出。主催者あいさつの後、来賓(中居000大阪自治労連副執行委員長・成瀬明彦大阪市労組執行委員長)の挨拶があり、準備会事務局長の武久英紀さんが議案を提案しました。議案は@大阪市公務公共労働組合規約(案)、A2003年度運動方針(案)、B2003年度会計予算(案)、C2003年度役員選出でした。熱心な討論を経て裁決では満場の拍手で採択されました。討議では、「組合ができてよかった。通勤手当や扶養手当は本当に運動で通るのでしょうか。通ったらうれしい。私たちにどのように知らせてもらえるのですか。」といった質問が飛び交っていました。執行委員長には長井達雄さん(前出)、副執行委員長に木下知二さん(都市建設技術協会)、吉村千代さん(大阪市立大学学術センター)、阿字地充さん(西淀川区役所)、書記長に武久英紀さん(建設局)などが選出されました。

レセプションも盛り上がる

組合結成を喜ぶ組合員さん 結成大会終了後は、大会参加者全員が別室でのレセプションに望みました。大会の時の緊張感と打って変わって、和気あいあいとした雰囲気が開場を包みます。「職種が違っても、職場が離れていてもみんな働く仲間だ。」のお互いの気持ちが伝わってきます。
 あいさつと乾杯は池尾剛大阪自治労連・公務公共一般労組執行委員長。来賓あいさつは、川西玲子自治労連・関連協議会議長、植田保二大阪労連事務局長、鈴木鉄雄大阪自治労連市内地区協議会議長、田中豊實大阪労連市内地区協議会議長、長岡加代子大阪労連パート非常勤部会事務局長、高橋彰一大阪府公務公共職員労組執行委員の方々でした。
 参加者は、組合結成のよろこびと感激にひたり、おおいに懇親がすすみました。
 閉会あいさつは、執行委員長の長井達夫さん。長井さんは、「これからはみんなで助け合って、しっかりやっていきましょう。」と呼びかけました。


☆黒田了一さんを偲び、お別れする会 9月2日
大きな業績と、誠実で温かい中に勇気と信念をつらぬいた人柄
黒田了一さんを偲び、お別れする会(9月2日・中央公会堂)
 去る7月24日、私たちが深く敬愛する黒田了一さんが死去しました。
 黒田さんは1971年から2期8年にわたって大阪府知事を務め、公害問題をはじめ教育、福祉、医療、中小企業・農業対策など全国の自治体のさきがけとなる住民本位の行政をつらぬき、大阪だけでなく日本の政治の歴史に輝く記録を残しました。
 その後も、「進歩と革新をめざす大阪の会(大阪革新懇)」「平和・民主・革新をめざす全国の会」の結成に参画し、中心的役割を果たすなど政治革新と統一戦線運動の前進に力をつくしました。黒田さんの大きな業績と、誠実であたたかい中に勇気と信念をつらぬいた人柄を偲んで、「黒田了一さんを偲び、お別れをする会」が開かれました。

参加者全員が献花をして別れを惜しむ

 「黒田了一さんを偲び、お別れをする会」は、9月2日に大阪市立中央公会堂で行われました。主催者あいさつは、東谷敏夫さん(「明るい会」顧問、大阪革新懇代表世話人)、ビデオ「いのち燃ゆ ― 革新府政と在りし日の黒田さんを偲ぶ」の上映。お別れの言葉は、大阪府知事大田房江さん、日本共産党中央委員会議長不破哲三さん、落語家桂米朝さん、作家藤本義一さん、上方芸能代表木津川計さんとつづきました。遺族謝辞は長女黒田悠紀子さんと次女山口美千代さん。終わるにあたって鰺坂真さん(大阪革新懇代表世話人)があいさつしました。
 参加者は中央公会堂の大ホールの1階2階とも埋め尽くし、立ち席の人も多数でて身動きできないほどでした。最後に参加者全員が献花をして、別れを惜しみました。


☆市労組レーダー
○第66期機関紙講座あります

 機関紙協会大阪府本部主催で、機関紙編集講座が開催されます。即役立つ編集技術を学ぶ一日編集スクールにあなたも参加してみませんか。内容は、@全体講義(宣伝課題のワンポイントレクチァー)『老いも若きも大変・年金改悪』。A―A新人編集者のための総合コース。ABパソ編で新聞をつくろうコース。とき:9月20日(土)AM10〜PM4、ところ:大阪機関紙会館(JR野田、地下鉄玉川徒歩5分)、問い合わせ:6465−1201(機関紙協会)


○大阪革新懇主催・ドクさんを招いて「平和を考えるつどい」

●日時 9月4日(木)Pm6:00〜
●会場 ドーンセンター
●会費 1000円
●内容 お話し1 「平和は万民の世界遺産」 
           語り手 グエン・ドクさん(ツーヅ病院コンピュータ業務)
      お話し2 「イラク戦争と世界」
           語り手 森原公敏さん(日本共産党国際局次長)


○シンポジウム「大阪市〜再生の道をさぐる」にご参加を

 平和と環境をまもる大阪市役所フォーラム(市役所フォーラム)と大阪市役所退職者会の共催で、シンポジウムが開かれます。テーマは「大阪市〜再生の道をさぐる」(=検証とシミュレーション)。シンポジストは、小西和人さん(大阪湾会議)、藤永のぶよさん(大阪市民ネットワーク)、遠藤尋美さん(大阪経済大学教授)、渡辺武さん(大阪城天守閣名誉館長)の4人の方々です。コーディネーターは齊藤彰英さん(大阪市研究会研究員)。日時:9月27日(土)午後3時開会、会場:ヴィアーレ大阪・ヴィアーレホール。問い合わせ:6208−8798(藤原)


○第21回淀川家族ハゼつり大会に行こう

 今年も恒例の「ハゼつり大会」の季節がやってきました。「淀川の自然と環境を守ろう」のキャッチフレーズではじまったこの大会も、すでに20回を超えてしまいました。週刊「釣りサンデー」の会長小西和人さんも賛同している淀川家族ハゼつり大会。今回も賞品がいっぱいです。当日参加も大歓迎。揚げたてハゼも試食もできます。とき:10月5日(日)午前6時〜12時、※雨天決行、場所:淀川右岸=JR塚本駅徒歩5分、問い合わせ:6393−9318(上田商会気付)。


○21世紀に贈る永遠の三浦文学「銃口」を演劇で

 「その夜竜太は、誰に別れを告げる暇もなく幌志内駅から刑事と共に発って行った。「苦しくても人間として、良心を失わず生きるんだ。必ず光だけは見失うな」坂部先生の声だけが残った。」三浦綾子原作「銃口」が前進座の公演で蘇ります。日時:9月25日8(木)【昼の部】開演2時・会場1時30分、【夜の部】開演6時30分・開場6時。場所:大阪厚生年金会館芸術ホール。料金(割り引きあります):全席指定、S席5500円・A席4500円・B席2000円。問い合わせ:6208−8797(藤原)。

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