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区役所残業問題の不起訴を勝ち取るとりくみ

『労働と健康』誌7月号に掲載
大阪市役所労働組合 副執行委員長 中山直和


はじめに

2004年11月の「勤労感謝の日」のテレビ報道番組(MBS放送VOICE)で区役所の「カラ残業」問題が報道され、その直後に市民グループが詐欺罪などで検察庁に刑事告発しました。私たち市労組は、「不起訴を勝ち取る会」とともに告発された職員の不起訴を勝ち取るために全力を上げています。

この事件の本質は、住民サービスの第一線職場を軽視し、「使用者としての責務である労働時間管理」を完全に放棄した市当局による労働基準法違反事件です。にもかかわらず、全国的な公務員バッシングのきっかけにされ、職員に「犯罪者集団」のレッテルを貼り、住民と公務員労働者との対立を煽ることに最大限利用されました。


1.当局による労働基準法違反と職員の怒り

市当局は、昨年3月末に、実態調査の結果として「6,331人」の大量処分を発表しました。これに対し、処分を最も多く受けた区役所職場からは大きな怒りが巻き起こりました。その怒りとは「責任を取るべき市長や市幹部がなんら反省の意を示さず、現場の職員にのみ責任を取らせ、個々の非行を戒める」という処分の方針に対してです。

理由はこうです。大阪市にはタイムカードがありません。また、区役所当局は、職員の労働時間の把握を全く行ってきませんでした。同時に、職員は自ら超過勤務時間を申告する権利を基本的に奪われてきました。区役所では、各課・係に細分して配分された予算をその範囲内で計画的に執行するため、1人の担当者が個々人の超勤実態とは無関係に一括して命令簿に記入し、その後本人が捺印するという習慣が長年続いてきました。その効果は絶大で、区役所の超過勤務手当の年間執行額は、予算額を毎年下回るという結果に繋がります。(別表)

どの区役所職場でも民生・福祉部門を中心にサービス残業の蔓延が問題になっています。生活保護世帯の急増でも人を入れず社会福祉法の規定を完全に無視し、大阪市ではケースワーカーが420人も不足していることが、マスコミの報道でも告発されています。(05/3/31付読売夕刊)また、係長に昇任した人の元の職場は一年間その欠員が補充されないという前代未聞のルールも続いています。そのしわ寄せによって、メンタルでの休職者は急増の状況です。そんな中で、サービス残業があっても全く放置するこのシステムは、予算管理をする側にとればまさに優等生であり、問題のある実務処理の実態を認識しながらなんら是正指導をしてこなかった市・局幹部の管理責任が本来問われるべきなのです。

また、当局の実態調査は、「超過勤務命令簿」「退庁簿」が勤務実態を反映していないことを承知で、その突合せを行い、事実を隠蔽して、処分者を多数生み出すための作業であり、言わば「犯罪者」を市民の前に突き出すためのものでありました。

この本質を見抜き、職員の怒りを結集することが職場での最大の課題になっています。


2.「同和行政」での犯罪行為と共通する構図、トカゲのシッポ切りは許されない。

いま、大阪市の「同和行政」の歴史的歪みの一端が警察・検察の犯罪捜査として明らかになりつつあります。マスコミも今までのタブーを忘れて連日報道しています。

一民間病院である芦原病院への無担保貸付金(130億円)の焦げ付きだけではなく、施設改修・医療機器購入だとした補助金の不正流用事件であり、ヤクザと親密な関係にあった「解同」飛鳥支部長による駐車場収益の横領事件などです。

さらに、これらの犯罪行為に市職員が承知の上で書類作成を行い、局長決裁が繰り返されていた公文書偽造、背任、詐欺事件がいま明らかになっています。

 この「同和行政」と「区役所残業問題」の奇妙な共通性について、両方の事件を担当されている伊賀興一弁護士が次のように喝破しています。「区役所の残業問題は、予算の範囲内に支出を収めるため、事実の記載を認めず予算の枠内での配分を前提にした架空の超勤命令簿をつくらせてきた。一方、芦原病院などの同和行政では、『解同』の利益をはかるため、架空の理由による支出・精算書類を職員に長年つくらせてきた。予算のプラス・マイナスの違いはあるが本質は同じである。

 この問題での関市長の責任は明確です。しかし、市長は現場職員に責任を被せて事を済まそうとしています。区役所残業問題とこの点でも同じ構図です。このようなことを決して許してはなりません。


3.「労使癒着」によって軽視されてきた労基法・労安法

連合労組と当局との「労使癒着」がずいぶん批判されてきましたが、私たちは、労働基準法・労働安全衛生法を軽視する職場風土が「労使癒着体制」によってつくられてきたと批判しています。

労働安全衛生委員会は形骸化し、労働基準法が守られているかどうかも「労使」の交渉範囲には含まれませんでした。その結果が、メンタルも含めた休職者の急増にもなり、「カラ残業」を前提とした「労使合意」となっていました。

彼らは、「福利厚生」を使って一時金プラスアルファーなどを「転換」するという「労使合意」によるものである。市当局による福利厚生制度等改革委員会が昨年4月1日に発表した報告に「福利厚生は一般に既得権益と捉えられ、見直しがされにくい分野である。特に公務員の場合、かつて給与が民間水準を大幅に下回った時代に賃金の補填手段とされてきた。」「市役所は職員に対して、負担(掛金)と公金支出(補助)と受益の関係を十分に説明してこなかった。そのため、職員においても市民の視点からみて妥当な受益かどうかを自ら問い直すという問題意識が生まれなかった」などと指摘している。

 この分析は誤りではない。後段にあるように、職員は当局からも組合からも中身の説明を受けてこなかった。

昨年12月に、全労連のILO要請団に参加する機会を得て、日本の労働組合の無権利状態と労働条件の切り下げに対する抵抗力の弱さを実感して帰ってきた。

大阪市では「厚遇」批判の中で、それこそ一気に労働条件の切り下げが強行された。その中で、忘れてはいけない労働者・労働組合の権利を主張しておきたい。

賃金・手当・福利厚生事業の改廃・変更はいずれも職員の勤務・労働条件であり、当然、労使協議・労使合意が絶対に必要な事項だ。しかし、トップダウンにより削減・変更案がいきなり、マスコミで発表され、労働組合との交渉当事者である総務局すら内容を事前に把握できていないなど、労使協議が完全に無視された。「労使癒着」から「トップダウン」に激変したが、職員が疎外された状況は変わらない。

福利厚生の分野では、互助組合への当局負担が「ゼロベース」が当り前だと強行された。職員互助組合の負担割合は、1対1なら当然というのが定説だ。労働基本権制約と関連し、地公法42条では健康増進、元気回復などの「福利厚生事業」を当局が責任を持って実施することが規定されている。また、雇用保険が適用外となっていることをカバーする適正な制度が退職時の給付として必要だ。このことすら否定する議論はおかしい。


4.「市政改革」の本質に怒る市民・職員のとりくみ

私たち市労組も、やられっぱなしではおれない。市民とともに、市民版マニフェストを作るために、6月18日にスタート集会を開くことを計画している。

単なる批判だけではなく、市民の参加のもと、ともにつくる大阪市政の将来ビジョンづくりに向けいよいよ決意を固めている。
(別表)超過勤務手当の予算額と執行額について  額の単位(千円)
区役所 区役所以外 大阪市全体
平成13年度 予算額 1,316,873 8,423,837 9,740,710
決算額 1,201,603 10,197,812 11,399,415
執行率 91.2% 121.1% 117.0%
平成14年度 予算額 1,207,374 7,671,969 8,879,343
決算額 1,158,161 9,667,044 10,825,205
執行率 95.9% 126.0% 121.9%
平成15年度 予算額 1,122,777 6,868,636 7,991,413
決算額 1,041,652 9,024,698 10,066,350
執行率 92.8% 131.4% 126.0%
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