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2016年大阪市人事委員会「給与報告・勧告」に対する声明

2016年9月21日
大阪市労働組合総連合執行委員会

1.9月21日、大阪市人事委員会は、@月例給について、公民格差(0.15%・578円)を解消するため給料表の引上げ、A特別給(ボーナス)について、0.10月引上げ(現行4.20月→4.30月)を勧告しました。

 月例給は、大阪市が8年連続という異常な「賃金カット」を続けており、実際に職員が受け取っている賃金と比較すると民間賃金よりも月額で11,510円(2.98%)、年額で約19万円も下回っている実態も報告されています。 

 また、人事院との共同作業で行う「職種別民間給与実態調査」の収集データの給与額の上下2.5%ずつ、合計5%の公民比較から排除するという作為的な手法を今年も継続し、4年連続で職員給与のダウンに道をつけました。その結果は、平成25年度(▲0.24%▲998円)、平成26年度(▲0.36%▲1,474円)、平成27年度(▲1.36%▲5,588円)、平成28年度(▲0.36%▲1420円)にもなります。

 さらに、他都市ではどこも実施していない保育士・幼稚園教員の民間給与実態調査を実施し、劣悪な賃金水準が社会問題になっている民間の保育士・幼稚園教員の賃金水準との比較を行うことで、市の保育士・幼稚園教員の大幅な賃金ダウンに導く作業を今年も行いました。

 私たちは、これまで大阪市人事委員会の異常な作業に抗議するとともに、その是正を求めて要請行動を行ってきました。引く続き人事委員会が地方公務員法を順守することを強く求めるものです。

2.大阪市人事委員会は、「賃金カット」に対して「人事委員会勧告の制度趣旨とは異なるものであり、遺憾の意を表する」「職員の執務意欲や人材確保に与える影響等も懸念されるため、早期に解消されるべきもの」との意見を述べています。しかし、一方では大阪市が「市政改革プラン2.0」で主張する方針を前提に、偽りの「厳しい財政状況」に理解を示すという決定的な弱点を抱えています。

 大阪市の財政状況は、一般会計では27年連続黒字を続け、市債残高は11年連続減り続けていることが明らかになっています。「市政改革プラン2.0」はこの点にまったく触れず、「不用地の売却代」「財政調整基金」を収入に含めずに計算する「仮定」の「200億円の収支不足」を持ち出して「財政危機」を演出しています。また、市税収入について、ピークだった平成8年度と平成28年度予算を比べ1,295億円減少していると強調していますが、平成8年度の地方交付税は128億円だったのに対し、平成28年度予算では3倍の370億円を見込んでいます。さらに、人件費では平成8年度が3,298億円だったのが平成27年度には1921億円になり、市税収入の減少を上まわる1,377億円も減らしています。

 市当局の偽りの宣伝を真に受け、毅然として「賃金カット」の終結を求めることができないことは「職員の権利擁護機関」としての役割を放棄するものと言わなければなりません。

3.人事委員会は、本来「任命権者と職員との関係における中立的機関」です。ところが、大阪市人事委員会の「報告・勧告」には、中立性を欠く数々の問題が明らかになっています。

 そもそも「任命権者と職員との関係」での「中立」とは片方の当事者の意見のみに従うことではないことは自明の理ですが、以下の事実を指摘します。

 橋下前市長は、人事委員会制度は「虚構」だと攻撃するとともに、市職員の給料は「民間の1.3倍、1.5倍」(2015年5月16日難波での街頭演説)と根拠を示さず一方的な非難を繰り返してきました。さらに、人事委員会の中立性を侵し、調査作業を歪める圧力を掛けたことを自慢し「僕が介入して初めてそれができた訳です」(市長会見・2015年9月25日)などと公言していました。

 橋下市長が言う「介入」とは、民間給与データから給与額の上下2.5%ずつ、合計5%のデータを除外するという作業そのものです。その結果は前述のとおり4年連続で給与を引き下げにつながりました。

 また、現業職員の民間給与調査について、人事委員会は「技能労務職員に関しては、法律上、人事委員会の調査や給与報告及び勧告の権限が及ばない」と言いつつ「人事給与制度を所管している市長からの依頼を受けて」調査を実施すると報告しています。この間、大阪市の現業職員の賃金低下は生活を破壊する凄まじいものでしたが、その現状への配慮はまったく伺えません。

 さらに、保育士・幼稚園教員の大幅な賃金ダウンにつながった民間給与調査を4年連続で続けています。

 民間の保育士の劣悪な賃金水準はいままさに社会的問題となっています。また、民間企業の劣悪な実態もブラック企業やワーキングプアの存在とともに明らかに事実です。これらの劣悪な賃金水準に合わせるための「調査」や「作業の変更」はいずれも私たち労働組合の強い反対や抗議を無視して続けられてきたものです。

 このように市長からの要望には、職員や労働組合の反対を無視して応える一方で、私たちから嘱託職員や臨時職員の労働条件の改善につながる対策を要望したことに対しては、「人事委員会の権限が及ばない」と拒否回答をしています。

 次に、大阪市が発表している「市政改革プラン2.0」を何ら検証もなく是認するという重大な問題が存在しています。「市政改革プラン2.0」には前述した「賃金カットの継続」だけではなく3年間で1000人もの人員削減が述べられています。そもそも労働組合との協議なく一方的な労働条件の変更を表明する市当局の姿勢に問題がありますが、人事委員会がこの「プラン」を前提にするあまり2年前の勧告で述べていた超過勤務の縮減の為の手段とし「人員配置」の必要性すら放棄したことは、労働基準監督機関としての役割すら損なうという重大な問題に行き当たります。

 このように中立性も公平性も損なわれた大阪市人事委員会の実態は深刻です。

4.大阪市人事委員会による中立性を放棄した「報告・勧告」を前提として、大阪市職員の賃金水準は大きく低下し、政令指定都市中最下位という状況になっています。

 地方公務員法第24条3項には、職員の給与は、@生計費、A国家公務員の給与、B他の地方公共団体の職員の給与、C民間の従業員の給与、Dその他の事情を考慮することを定めています。

 大阪市人事委員会はこの大原則を歪め、職員基本条例の「賃金センサスを参考として活用するよう義務付ける」という規定を実行するための根拠として「市民の意見」を重視する姿勢を強調しています。

 今、大阪市では、職員の人材確保に大きな支障が生じています。とりわけ保育士確保は深刻であり、3年間で107人の保育士が確保できず、子どもの入所定数を394人削減することで対応するなど市民に直接の被害が及んでいます。この結果は、地方公務員法の規定を踏み外した人事委員会の「報告・勧告」によってもたらされたものです。

 地方公務員法では、給与決定における「均衡の原則」が求められています。それについて「逐条地方公務員法(橋本勇著)によれは「人材確保という観点からは、給与水準は高いことが望ましく、国民、住民の負担という観点からは給与水準は低いことが望ましい。この相反する要請を調和させるものが、均衡の原則である」とされ、「市民の理解」のみを絶対視することの問題を指摘されています。

 しかし、現在の大阪市職員の給与はこの「均衡の原則」が投げ捨てられており、その根本問題が「職員基本条例」の「賃金センサスの参考義務付け」規定です。地方公務員法の規定に反する条例の適応は違法であり是正を強く求めるものです。

5.さらに「職員基本条例」の重大な問題として、人事評価制度の「相対評価」の大きな害悪があります。チームワークが大事な公務職場で「成果主義」「相対評価」はなじみませんが、その矛盾は年々ひどくなっています。平成27年度の「絶対評価と相対評価の相関」では、絶対評価で「期待レベルに達した」とされる3以上にもかかわらず、約1,481人(対象職員の8.7%)が相対評価の第4・5区分に区分され、賃金処遇でマイナスとなる結果になっています。評価制度の根本が問われる事態は昨年よりひどくなっています。

 また、「相対評価」により第5区分に5%の職員が必ず当てはめられ、2年連続で第5区分になれば「分限処分」を前提にした「適正化指導」を受け、成績が改善しない場合には「分限免職」となる制度が継続されており、既に昨年9月30日付で2名の「分限免職」が行われるなど職員への恐怖心をあおりながらの成績主義強化はますます過酷となっています。

 他方、勤務時間中の喫煙で1ヶ月の停職(無給)が連発されるなど厳罰主義と成績主義の強化によって職場の疲弊は極限に達しています。

 さらに、人間関係がバラバラにされるなかパワーハラスメントの横行やメンタルヘルス不調が職場で蔓延し、私たちにもいくつも相談が寄せられています。

 「メンタルヘルス対策の推進」や「パワーハラスメントの防止のとりくみ」の強化は急務です。大阪市人事委員会が「労働基準監督機関」として本来の役割を担い、職場実態を正確に把握・認識し、職場が疲弊した状況を一歩でも改善するために役割を果たすべきです。
また、「職員基本条例」の廃止を含む検討を行うことが求められます。

6.これから2016年賃金確定闘争が開始されます。今回の勧告を受け職員の生活改善にむけたとりくみを強化します。市労組連は、大阪市人事委員会の「給与報告・勧告」に述べられた課題と問題点を一つ一つ検証し、職員が働きやすく、市民サービスの充実がはかられる職場を築くため全力をあげるものです。

 アベノミクスによって大企業の内部留保が巨大化する一方で国民の生活の改善はみられません。また、貧富の格差がますます広がっています。このような社会情勢のなかで公務員賃金に攻撃の矛先を向け、低賃金の方へ足の引っ張り合いを策してきたのが維新市政そのものでした。「市職員の賃金は民間の1.3倍1.5倍」などど「事実誤認による言いがかり」か「デマの拡散」を行ってきたことによる、真の被害者は市民です。

 住民サービスの充実をめざす市職員が安心して職務に宣伝できる労働条件の確保をめざし、ます。平成29年に府費負担教職員の給与負担等の大阪市に移譲されることを踏まえたとりくみの強化、現業職員、保育士・幼稚園教員の給料水準の改善などを正面に掲げ、職場要求に根ざしたとりくみを大いに強めます。

 私たちはデマに怯むことなく、生計費原則にもとづいて賃金要求を正々堂々と掲げとりくみをすすめます。

 市労組連は、これまでのたたかいの成果を踏まえ、市民生活の向上と職員の勤務条件の向上を統一的にとらえ、働きがいある職場と生活改善をめざす願いを総結集し、全力をあげて奮闘することを表明します。

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